ファイブスター物語17巻ネタバレ付き感想(前)~纏め読みの楽しさ、浅掘りの面白さ。の巻

  さて、3月10日(金)になりましたので、ファイブスター物語17巻のネタバレ付き感想としたいと思います。
 といっても、このブログはFSSの連載分を主として追いかけていたりしていますから、単行本分のお話はあらかた何らか既に書いております。
 しかも困ったことに
  • ネタバレ付きと書いてありますけども、「連載のときと同じように」あらすじ等説明を一切省いております。ですので今回のお話がどんなものなのかだけを知りたい方にとってはチンプンカンプンな内容になっています。
  • 私は普段からファイブスター物語についてのみテーマを絞ったブログを月何回か書いていますけども、実際のところそれ程作品には詳しくないと思います。だからテキトーで、マニアが掘り尽くす感じでもありません。(そういったものがお好みの方は、ご自身でいろいろ調べたり、もっとお詳しい方のところを見に行ったほうが手っ取り早いかも)
 その辺りをご理解した上で、それでも「嗚呼今回も面白かった!」となられたあなたが、他の方の感想をお求めでしたら、こんなものでも良かったらどうぞ。
 そして連載時からへっぽこブログにいらして下さっている皆様、どうもありがとうございます。この記事は最新連載分、ニュータイプ4月号をまだ読んでいない状態で書いてます。
 NT4月号ネタバレ付き感想は読んで書いたあと、巻末にリンクを貼っておくことにします。
  • 単行本17巻ではじめて明らかになった項目については赤字で表記したいと思います。
  • 17巻エピローグ”緋色の雫”以降の部分については、物語のあらすじには触れないつもりですが、18巻以降に含まれている要素については書いていますので、その先のネタバレ一切お嫌!なかたはこの先避けていただけますようにお願い致します。
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・多分ですが、皆さん

 ファイブスター物語17巻を読み終わって、多くの方が「嗚呼今回も色々あったなぁ!登場人物も盛り沢山だったし」と満足されていらっしゃるのではないかと思います。
 私も今回纏めてこのエピソード「カーマントーの灯火」を読みましたけども、こんなにボリュームあったんだ。と驚きました😅
 普段14ページくらいの連載で毎月漫画を読んでいるのもとても楽しいですけども、纏めて読むと、連載では気が付かなかった部分が「あ、ここはこういう感じのことが言いたかったのね」という風にも気が付かされたりして。

 本当はこんな感じ、2年に1回位で「嗚呼FSS今回も面白かった!」と作品をたっぷり一度に満喫して、その後は別の何かに全力で打ち込んで…そして単行本が出た頃にまた思い返す、というスタンスくらいでファイブスター物語を楽しまれるのが実は一番新鮮で良いのかもなぁ…なんて平凡なブログ主は読み終わったとき、そんなことを思ったりもしてしまいました。
 でないと17巻を本屋さんで実際に見かけたとき、売り場の一番目立つところに50冊位山積みになっていないでしょう。FSSは書店ベストセラーの扱いのようになっていたのです。
 このブログの閲覧数だけの話ですと、単行本発売時に書く感想文は連載時と4倍くらい値が違ったりしていますから、いつもは違うことをしているけども、ファイブスター物語は「たまのとっておき」としてその日が来るのをとても楽しみにしている、そんな読者さんが多いのだと考えています。

 ただ17巻のラストが大変読者をけしかける展開になっています。
 次のお話「緋色の雫」の起承転結の「起」の部分だけが描かれて、この状態であと1年半程度その続きを待たされるのは、新しいお話を満喫したばかりの皆様には大変酷な話かも知れません。
 その点永野先生は敢えてそうしたのだと思いますけども、単行本と同時発売のニュータイプ4月号をお買い求めいただくと「緋色の雫」起承転結の結が読めるかと思います。
 はじめてご覧になっただろうGTMカイゼリンになんとなく似た存在「GTMダス・ゴースト」の表紙とポスター、今回収録された新規キャラシートもふんだんに使われているシールカレンダーも付録についているようなので、いち早くこの先を知りたい方は、良かったら単行本と一緒にお買い求め下さい。
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・これって、ログナーが主役だよね??

 さてここからは私チーク個人が思ったことをつらつらと書いていきます。
 改めて纏め読みをして思ったのですけども…17巻は章題が「カーマントーの灯火」ですから、13巻で医療ポッドに入ったまま戦闘に巻き込まれたマグダル(アンジュ・ユラ)のお話が中心ですし、キャラクターシートにあるように、その強さと立ち位置でミス・マドラがある種の主人公っぽくもなっているのですけども…
 でもこの話、F.U.ログナーについて色々書かれていて、しかも彼の言ってることがなんだかわけが分からない💨という意味では今回この話はログナーを取り巻く膨大すぎる世界の一面を見せるために先生描かれたのかなぁ、という風にも思えてしまいます。
 ログナーがモナーク・セイクレッドに大いに関わっていて、ある意味今までの立ち位置から「彼がファイブスター物語そのものである」という印象なのは今までのお話や設定資料集からも伺えるのですけども、今回彼のファティマ、イエッタまでその対象だものなぁ…。
 一体何??パーティクル・プリンセス(素子姫)って😂(知りたかった方すみません、現状さっぱり分かりません)

 FSS16巻でも神々やサタン達など、高次元の存在がバカスカ登場していたものの、そのお話からは全く蚊帳の外だったログナーさん。
 連載時の扉に「オレの出番…」と不満そうな顔をして出てきたことがありましたけども、(これ見たい方は、リブート9か10あたりが出ないとなんですけども…、そういえばFSSリブート続刊出ませんね)ああ、あのときいつも以上に不機嫌な感じだったのは、「オレひとりでそれ以上の世界を背負っているんだ!」と内心言いたかったんですね😂
 そのせいか女魔帝ゴリリダルリハにあれこれ言われても激昂はしませんでしたね…。
※このあたりのことについて更に補足。ログナーが天照の命には敬語(なんですか?)を使っているのは2020年に天照誕生したときに色々あって(オイ)サタン・タンツミンレにログナー最後の個体が殺されたとき、天照家が持っていた(炎の女皇帝にもらった)ドウター・チップを彼に使ってクローン再生が出来るようになったことと関係はしているのだと思います…。今思えばここで使わなかったら、FSS世界消滅してたかもなんでしょうね…。
 そしてナトリウム・シング・桜子さん相手に、なんでこの方そんなにペラペラ世界の秘密を話すんだ??😅やっぱりこれ、一種のプロポーズなんだよね💦
 そう思っちゃうと、イエッタがログナーのお母さんのようにすら見えてきます…。

 桜子さんがログナーのワガママ(?)に付き合えるような長命なのかはこの先の展開を待ってみないと分からないのですけども、なにせ「モラード・カーバイトのサイボーグ化の手伝いが出来るという」詩女フンフトの娘だからなぁ…。今後の展開待ちです。
※ただ、13巻であんなにログナーのことを恐れ「殺される」と怯えまくっていた桜子さん、どうしてこのときはその本人に対して、正体を知りながら子供をあしらうような態度が出来たのかは謎…やっぱり素っ裸見られて気が動転してたからなんですか??
 あとログナーのお姿にも多少疑問があるのですけども、それについては後述。

・沢山登場人物がいるから、些細なことなんだろうなぁ。

 そして出番は僅かながら、とんでもない将来が示唆されたアルル・フォルティシモ。
 彼女は桜子さんと「同じ人のお腹から生まれたにも関わらず異母姉妹」という関係になっています。(アルルの遺伝子上の母はコーラス王朝バランカ王家のシリセ王女。10巻で彼女のもとで武者修行していたっぽいマヨール・レーベンハイトとは異父姉弟ということだそうです)
 私はアルルについてはかねてよりお話が二転三転しているのではないか?と疑いを掛けております。(だって桜子、アルル、あと殆ど同い年で17巻に登場してないノルガン・ジークボゥが同世代だとはとても思えない…特に10巻読み返しちゃうとね)
 なんですが、こう沢山登場人物が畳み掛けるように出てきてしまうと、意外と気にならない💦
 嗚呼良いか、些細な事だし…みたいな気分になってしまったのも確かです。(もしも気にしていた方がいたら大変ゴメンナサイ。)

 ただそういった事がちょっと前から増えてきているようで、例えばわざわざ18ページに32年→地球で云うところの約5〜6年と書かれているのにもかかわらず、今回のログナーさん姿が12巻と殆ど変わっていなかったり、(マグダルやデプレが殆ど姿が変わらなかったのはファティマ・クーンに由来する因子だの、あるいは眠っていたからといった理由があるし、あの方も変わっているからなぁ…とはいえログナーに年齢が止まってしまう事情は今のところなかったはず。)ほぼ同じような時間が経過しているはずの皇女茄里とアラン・リー・ファウトゥも最新の連載では姿殆ど変わってないんだよなぁ…。
 成人男女はまぁいいんですが、子供やティーンエイジャーに関しては時間の経過をもう少し伺わせてほしいんですが。
 でもやっぱり些細なことなのかなぁ…。
(そういった展開の中で唯一プリンセス・タイトネイブはちゃんと14巻の中学生→今回高校生になっているのが制服の違い、何よりセリフや物語でも彼女の成長が伝わるんですが。)

・3000年代へのキーワード。

 単行本だけをお読みの方にちょっと吹き込むようになってしまうかもしれないんですけども一応。
 今回のお話あたりから、魔導大戦以後のファイブスター物語世界についてのキーワードが散見されるようになっています。
 あの奇っ怪な人たちとか、あるいはGTMホウライやGTMデモール開発についてのその後の経過などもそんな延長にあるように思います(この2騎はコーラス6の時代も含め長いこと活躍するようなことが予告されています。)
 その中で今回は「GTMアトラ」と「アイル・フェルノア」について触れておこうと思います。
 
 2012年に映画花の詩女 ゴティックメードが公開され、2013年のFSS連載再開時にすべてのロボットがモーターヘッドからゴティックメードに、デザイン及び名称が変更されました。
 ただ実はその間の長い休載期間にも時折新たな情報が公開されていて、「アトラ」と「アイル・フェルノア」については魔導大戦後の聖宮ラーンを大いに支える存在としてキーワードが2006年から伝わっていました。(その辺り確認したい方は、当時の情報が追加収録されているDESIGNS5をお買い求め下さい。)
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 今回のお話でいよいよその名称が実際に物語登場したのですけども…、連載時この名前が出てきたとき、私は大変衝撃を覚えました。
 というのも「アイル・フェルノア」を、私は聖宮ラーンの騎士団名として記憶しており、人名ではなかったからです。
 
 ここから今後何が物語に起こるのか、分かりませんけども読者によってはあの少年が名乗った時点で大いなる悲劇を予感させたことを、一応触れておきたいと思います。
 将来アトラを生み出すことになる、彼とも親しいノイス・グリオノフにとっても大きな試練になるに違いありません。とてもいい子なのにね…。

 今回ひとつの記事でまとめようかと考えて書き出したのですけども、想定以上に長くなってしまいました。申し訳ありませんが今回も前後編に分けたいと思います。
 後編は以下リンクからどうぞ。(ニュータイプ4月号・最新連載のネタバレ感想とは別になります。上が単行本後編、下がNTのネタバレ付き感想です。)

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