すみません、25日(水)に発売のホビージャパン7月号の感想となりますけども…、文章の都合上で内容に触れている部分はありますが、そんなにネタバレはないと思います。それでもご興味ある方はどうぞ。(どちらかといえば展示室扱いのような内容になります。)
※実際に雑誌を買ってみようかどうしようか。と悩んでいらっしゃる方は、前日の24日にYoutubeで公開された月刊ホビージャパンch”特集「ファイブスター物語 電気騎士伝説」をみんなで語ろう!【月刊ホビージャパン7月号】”をご覧いただければ冒頭60分ほどでこの雑誌がこんな内容であると本のチラ見せ(と書きましたが内容に自信があるのかチラ見せにしては結構大胆に)中身を見せてくださるので、そちらを御覧頂いてから決められるのが良いのではないかと思います。
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普段このブログに書いているのはファイブスター物語の漫画連載について自分の思ったことを綴っている「ニュータイプ○月号ネタバレ付き感想」となりますけども、当然のことながらこのあたりのお題目に関心があるのは
- ファイブスター物語を連載を追いかけてニュータイプを買っている方が、自分以外の感想を求めたい方
- 今月号ニュータイプ買おうかどうしようか悩んでいる方
せいぜいこのくらいが対象かと思います。(自分のネタバレ付き感想はあらすじを全く書いていないため、FSS読者以外の方は漫画を読まずに目を通してもなんのこっちゃ?となり、決して内容確認の補足にはならないかと思います…。)
ところが今回は模型雑誌での特集ですから、雑誌としては大雑把に考えても以下の読者を相手にする必要があります。
- 普段から模型趣味があり、毎月雑誌を買っている。でもファイブスター物語は知らない方
- ファイブスター物語の模型特集に関心があり、模型を作られる方
- FSSの模型特集に関心がある、でもモーターヘッド造形しか受け入れられない方
- FSS読者であるが模型を作られない方
いやこれはハードル高いなぁ!!と、Youtubeのライブ配信を当日眺めながら4番目の読者である私はそんなことをふと思いました。
ライブ配信ではチャットも可能な状態になっていましたが、明らかに3の方もいらっしゃいましたし、2の方も雑誌連載まで追いかけているかは個々人によるかと思います(財布事情も熱意も人それぞれですから…。)
私は普段漫画連載を読んでそれに対してはあれこれ書きますけども、へっぽこブログに見に来られる方の方向性は似た同士だと思うのです。
しかし今回雑誌を手に取りそうな方々のキャラクターがあまりにバラバラで、だけども「1や4の方をFSS模型に手を出してもらえるように内容を工夫しつつ、2や3の方を満足させる誌面作り」というのは相当大変だろうなぁ…。と思いながら雑誌を手に取りました。
そしてホビージャパン2022年7月号の中身についてですけども…。
本来ならば模型を作られる方向けの頁(所謂初心者向けのハウツーやコツなど)がかなりざっくりした内容で、この説明だけで作り方のコツが分かるのはコンテストで賞を取るような模型上級者向けではないのか?と疑問に思うようなところはありましたけども、それは模型を趣味としていない者の感想です。
ただのFSS読者としては美しい立体物をいろいろな角度からきれいな印刷でメカの魅力をMH、GTM共々たっぷり伝えていますし、永野先生へのインタビューも写真つきで2ページあります。
おまけに最新作ツァラトウストラ・アプターブリンガーの模型を原作イラストに寄せて作られた「炎に包まれて現れる最強の幻像」の折込ピンナップもついていますから、このブログを読んでいらっしゃるFSSファンならば、模型を作られなくても手にとって十二分に楽しめるかと思います。(折込ピンナップは後日発売される電子書籍版ですと折れ目のない状態で収録されるそうです。)
しかし私が特集で一番興味を引いたのはそこではなく、冒頭に「おさえておきたいF.S.S.基本知識」という2ページが用意されているのですけども、こちらが自分としては大変秀逸であると感じました。
いわゆるファイブスター物語を知らない方向けの説明頁となりますけども、こちらが相当の原作ファンの方が書かれたのだとよく伝わってくる内容で個人的にはとても嬉しい内容でした。
「FSS知らないけどメカが気になる」方ならばこのページを見せてご説明すれば、ビジュアル画像とも合わせて大まかな導入としてご理解いただけるのではないでしょうか。(勿論原作読んでもらうのが一番ですけども、その入口としても)
膨大で複雑な世界観をよくここまでコンパクトに説明したなぁ!!と長年FSSファンしている者としてはこの2ページだけでも頭が下がる思いがしました。
(5月26日追記)このKATOOOさんによるファイブスター物語の作品説明頁ですが、ウェブ公開されていることでこちらにもリンクを貼っておきます。一度でもFSSという作品を第三者に説明しようと試みたことのある方には、この簡潔さは驚くべきものかと思います。是非お読みになってみてください!教えてくださったおせい(SeireiK)さん、ありがとうございました!
そして冒頭の説明ページを書かれた方がインタビュアーとなって、永野護先生へのインタビューも2ページに渡ってかなりぎっしりと書かれています。
造形へのこだわりも相当ある先生ですから、さぞかし尖った内容になっているんだろうなぁと思って読み出したのですけども…いや、そういう側面は勿論感じるのですけども、インタビュー全般としては、冒頭に私が抱いた不安…「ファイブスター物語を知っている知らない、あるいはFSSファンであっても熱量も方向性もあちこち違っている」雑誌読者層に対して、FSSを全く知らない模型ファンも含めて全方向から対応しているような先生の発言内容であったことに大変驚きました。
FSSのいち読者でしかない私などは、SNSなどで「モーターヘッド>ゴティックメード」といった意見が時折見られる…。それも、MH模型の大変素晴らしい完成品画像を自らご披露され、何百何千の良いねをもらっているような方でも、時折そういった発言が見られたときには画面の向こうで複雑な感情を抱いてしまうものなのですけども。
そんなむず痒いような思いを抱く一方で「それでもご自身で模型を買って作って衆目を浴びるのだから、それは結果的に永野先生への利益にもなるのだろう」「人の好みは第三者によってはまず変えられない」とも同時に思っていますから、間違ってもそちらにケチをつけたりしないように気をつけたりはしています。(ただしリツイートとか良いねとかは、そういった要素に気がついちゃったらしなくなるかも…💨)
ただ以前にも書きましたけども、今年2022年は映画「花の詩女 ゴティックメード」が公開されて10年ですから、新しいメカデザインが世に出てもうワンディケイドの時間が経っております。
赤ちゃんは小学校4年生、小学校4年生は大人になるくらいの時間が過ぎているのに、未だ「GTMがMHに戻らないかしら」と思ってネットで発言したり(思うのは自由かもしれないけど)そのことでネタとして揶揄するのはもうあまりに古い考えではないかと思うのです。(GTMから更に違うデザインのメカになる展開ならばひょっとしたらあるかもしれないけど…😅)
でも先生はその辺りについても優しいお言葉で話題に触れつつ、GTMの模型化については先生自身も全力投球(更に模型を作られない方へのABSOMECなどの開発を強くすすめているようです)であたっていることを示唆できる内容となっています。
永野先生の公式HPで複数メーカー(ボークスとアワートレジャーは既にキット化しているのでわかりますけども)のゴティックメード模型開発が進んでいることが明示されていますけども、あと2つメーカーがあって、1つはこのインタビュー内でも書かれているので、要注目ですよ😁
60ページ(と折込ピンナップ)以上に渡る内容ですし、先にも書いたように私は模型を一切作らない人間ですから、模型雑誌の感想としてはかなり偏っていると思いますけども、とりあえず去年の今頃に出版されたホビージャパンエクストラよりは大分満足ができたかなと思います。
いえ、同じ出版社の出ている発行物ですし、模型の見せ方としてはホビージャパンエクストラと似たところも多いのですけども、この時との最大の違いは「作品自体をちゃんと(原作ファンが)愛情を持って咀嚼し説明している、現在の永野先生デザイン最前線であるGTMについても大きく盛り込んでいる」点にあるのかなと思いました。
模型としてはボークス社さんのものばかりで、アワートレジャーさんのキットについてはひとつも触れられていないのもちょっと残念に思うような所もありましたけども、模型が定期的に世に出されているのにどうして31年も本誌特集されてこなかったんだろう??という作品ファンの寂しさを払拭するには最善を尽くされていたのではないかと思います。
あ、でも足りない点も大いにありますから、是非また近々(31年も離さないで)FSS特集を組んでほしいなと思います。
その時はまた買って読むことにしますね😎
追伸 今回雑誌に掲載されている模型作例(製作者が明記されているもの)は現在ボークス秋葉原ホビー天国24階で展示されているそうなので、写真以外の角度を追い求めている方は是非ご覧頂くと良いかもしれませんね!
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