ボークス社GTMカイゼリンレビュー。「維持できなかったトキメキ」

 大分遅れてしまいましたけども、私もようやくこちらを開けて組み立てました。
 ボークス社のGTMカイゼリンです。(税抜8万円)

 昨年の12月28日から実物を受け渡されていましたから年末年始にもう組み立ててた方も多いでしょうし、こんなのを記事にするなんて今更でしょうけども、一応個人的記録として書いておきます。
 とりあえずド素人の自分と、「昔ガンプラくらいは作ったことがある。」家族との共同作業(といっても8割位は家族の作業でした)で2時間。
 確かに精密ドライバー一本でカイゼリンはどうにか立たせることが出来ました。
 なんですが…ここからは自分のボヤキそのものなので、読みたくない方は避けて下さい。
 ※先日もミスタードーナツのポン・デ・イスパハンを批判したらやたらとアクセスが伸びてしまいましたけれども、その時と違って閲覧数が少ないことを願っています。本当。

 …画像で少しスペースを空けました。
 私個人としてはこのカイゼリン、5点満点だとしたら2.0点かなぁという感想でした。
 この点数はただし相当辛口めな感じです。
 もしもカイゼリンを買ったあなたが…
・プラモデルを作られる趣味をお持ちの方は+0.5点
・ガレージキットを組み立てたことがある方なら+0.7点
・楽器や自動車など、チューニング行為を前提したものをいじった経験や、そういったものを趣味としている方なら+0.5点、
・作ったら即カイゼリンを綺麗に展示すべく飾り付けた。もしくは展示ケースに入れたなら+0.5点
・画像だけ、もしくは映画館やショールームなどで展示されているものを観ただけでカイゼリンを買うことにしたのならば+0.5点 
・複数騎買い求められた方は+0.3点
 加点がつくのではないかと考えています。
 ですのでお買い求めになった方の中にはカイゼリンに大満足された方も数多いのだと一方では思っています。
 しかし私はそのどれにも該当しません。だからこんな感じなのです…。

 「ファイブスター物語のことについては私のハマり具合が恐ろしいから近寄れない」と宣言しつつ、私の行動について…今回も大変高価なカイゼリンの購入にも協力して下さり、そしてモデリング作業に大分難儀してくれた私の家族がいなければ氷の女王は完成しなかった可能性すらありました。
 そして彼がとうとうカイゼリンを完成させた時「これで遊ぶんだったら5体くらい必要なんじゃないの?」と私に話しました。それが彼の第一印象であり、私自身も大きな部分を占める感想となりました。

 事前に公開されていた動画では装着に数カ所コツが必要で、あとはちょいちょいとパーツを付けて完成!みたいな感じを受けていました。だけどもイベントなどで実物に触れてみて、組み立てに際しどこかでは必ず難しい点があるのだろうという漠然とした感じは一応持っていました。
 ところが説明書を広げ、実際に組み立ててみると…明らかにユーザーフレンドリーに作られている部分もあるのですけども、「ここでいいのか?こうすると壊れてしまうのではないか??」と説明書を観ながらもああでもないこうでもない、破損したらどうしようかとオドオド悪戦苦闘した箇所が多かったです。
 よくあるスナップ形状のプラモデルみたいな、直感的に作業できる箇所も確かにあるんだけども、多くはパーツ装着する際の「ここでOK」とされるポイントがとても狭く小さい。果たしてこれで正しいのかという確信がもてないままの完成となりました。

 そして今回私を大いに悩ませたのが肩シールドの4箇所でした。
 え?ここにくっつけるの??というようなポイントの狭さに加えて、ちょっと肩や頭部を動かそうとするとすぐにこのパーツが落下してしまうのです。
 胴スカートのように形状としては似たようなパーツは他にもあるのに、この部分のように磁石で支えているわけでもない。(胴スカートについては本当にパチパチ直感的に作業できました。でも今回の作業でそういった風に感じられたのはこの部分だけでした。)
 かといってシールドのようにがっちりパーツ同士がホールドする仕組みにもなっておらず「ひょっとすると元々は磁石とかで支えるつもりだったのかもしれないけども、直立バランスが崩れるから採用を諦めたんだろうか」と疑問を抱かせるような仕上がりでした。
 でも出来あがって飾るだけならばそれほど気にしなくていい。もしくは肩部分だけは接着剤でくっつけてしまっても良いのかも(むしろそういったタイプの作りにすら見える)感じなのですが、私はカイゼリンを組み上げたら机の上で色々なポージングしつつ遊んだり、絵を描く際のモデルとして楽しむつもりでした。
 でもカイゼリンを動かそうとするとすぐにこの肩シールドが落下する。しかも吹っ飛んだりしてなくしたり踏みつけたりしそう。更にこのパーツ、再装着自体にも大変難儀するので、(あんまりいじっていると装着箇所そのものが壊れそうなのです)次第に「素人の自分にはこれを扱うの無理かも…」という諦めの感情が先行するようになりました。

 もしもこの肩シールドの件だけでも何事もなかったのなら、もう少しチューニングのコツを覚えようかという前向きな思いも湧いてきたのかもしれませんけども、単に手に持っただけでも部品が落下しそうな危なかっしさが先行する作りということもあり、完成したにも関わらず、直後に家族のすすめるがままにスーツケース(国内持ち込み用では背が高く入りません。もう一回り大きなサイズが必要です)に収納して…このままだと多分そのままということになりそうです。
 今ではこのカイゼリンどうしようか、もっとちゃんと扱えるスライダーやガーランドクラスの方のところにお嫁に行ってもらった方が良いのではないかと考えてしまうほどです。
 あるいは可動して遊ぶことは諦め、収納ケースでも買い求めて飾るという選択肢もなくはないのですけども…私はそういう為に買った訳ではなかったのでその点失望が大きいのです。
 飾るのが主目的であるのならば、模型もしくは完成モデルでも販売すればいい。(多分そうしていればもっと以前にカイゼリンは販売されていたでしょうし、素材などもまた違うものになっていたのではないかと思います。)
 このモデル可動できるんだよ!という楽しい趣旨の体験イベントなどにこれまでも何度も参加して、自分でもこれならばできるかと思ったのですけども甘かったですね…。ビスの件も、単に組み立てに必要なだけでなく、それはチューニングに用いるパーツでもあり、その後も微調整が必須だなんて発売直前まで聞いていませんでしたし。
 ただそういった説明を予約前にされていたのならば果たして自分はカイゼリン8万円も出して買っていたのかな?それはちょっと分かりません。単なる直立の完成品だったとしたら展示物を眺めてとても美しいとは思っても、飾るだけの目的では自分は買わなかったと思うのですけども…。
 でもこのカイゼリンでは残念ながらお風呂には入れません。(入れるつもり元々なかったけど^^;)ポーズなどの微調整をするワイヤーがどうこうというよりも、単純にパーツをすぐになくしそうだからです…。

 ただこれもド素人の失望でしかなく、普段からご趣味として模型に親しまれている方などはこのカイゼリンもきっと楽しいと思います。このモデルについてしまったセンシティブな点を理解し、ちゃんと決められた風に整えればよく動きそうですから。
 そして氷の女王は眺めているだけでとても美しいのは確かです。「一応誰でも作れる」ように永野先生のデザインを立体化し、その造形美を堪能できるといった点では大変素晴らしいお仕事をメーカーさんはなさったのだと思います。
 でも自分にはその資格がなかったというか、入口で躓いてしまったという感じです。ハイ…。

コメント

通りすがりのカイゼリンオーナー さんのコメント…
自分も肩のパーツで時間を取ってしまったクチですが、
上手くハマる位置と角度があって、
ソコに嵌め込めればちゃんと保持されると思いますよ。
ちょっとチカラを入れないといけないので、
その辺りの加減が壊してしまいそうな感じなのは同感です。
ワタクシはそれよりも(特に)透明パーツの湯口跡が気になってしまいました。
次に出るのがツァラトラさんだった場合は、その辺りの処理も綺麗にしてもらえると嬉しいなぁと思ったりしております。
あ、ワタクシ的な点数では10点満点中の7点かな、という感じでした。

肩のパーツ、上手く嵌め込めるようにもう一度くらいチャレンジしてもらえると良いなと願いつつ…
通りすがり、失礼いたしました。
チーク さんの投稿…
通りすがりのカイゼリンオーナーさま。
どうもこんにちは。お気持ちのこもったコメントありがとうございました。
オーナー様も色々なご感想をお持ちだと思いますけども、それなりに点数があるようでしたのである意味とてもホッとしました^^;
というのも私個人としては限定品でもなんでもないというこのカイゼリンをちゃんと評価してお買い求めになる方も今後現れてほしいからです。
このブログは零細もいいところですから、読んでいる方はそれほどいらっしゃいません。あくまでただいち感想であり、私のようにそう思った人もいる、くらいの話です。ただ書き終えたあとでSNSを散見した感じでは、購入したあとに初期トラブルを抱えていたり、自分のようなご意見を抱いた方もいらっしゃるようなので気がかりではあります。

私などは模型製作がまるでできません。そんな自分でも作れてしかも色々ポーズが取れて遊べる!しかもとても美しい!とボークスさんのPRに乗せられすぎたのでしょうか。永野先生のGTMに対する立体化思想に興味津々だっただけに、とりあえずそのラインに乗せることが出来た、という点では本当はもっと評価しなくてはならないのかもしれません。
でも確かに透明パーツになんというか、パキッとなっていないところは確かにあるような感じも受けました。模型視点からの弱点と、素人の弱点両方を補っていくのはたしかに大変かもしれませんけども、次の…ZAPなのかバーガ・ハリなのかわかりませんけども改善、改良されてみなさんがあっと驚くような出来栄えとなっていたらとてもありがたいです。
私も気が向いたらもう一度肩パーツ見直してみます。折角なので動かしたいですよね!

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