展示室18・タブレットでFSSのお絵描きしてみよう!

 (10/05追記。)このチュートリアルですが、後編もできました。ここに出てくる妙な描きかけのコーラス6を一応背景含めて完成させています。良かったら上記リンクからどうぞ。
 (以下元文章。)
 うーん、とうなりながらもTop画を新しくしました。
 実はブログ作業の中でとても楽しいけども、同時に一番しんどい…というどこか相反する感情も突きつけられるのがこの絵描きだったりします^^;
 あんまりネット上ではネガティブなことは書かないようにしようと誓ってはいるものの、絵に関しては最近とみに、手掛けたプロセスや出来上がったもので自分だけが満たされればそれで良いじゃないか。という気分が覆っています。だからこの画も自己満足^^;
 なのですけどもそんな中、Twitterでファイブスター物語のワンドロ(※お題に併せて1時間で絵を描き、SNS投稿して見せあったりするもの)が最近復活されました!
 こんな感じです。
 ワンドロはテーマとの関連性に描き手の個性が出ますから、普段絵を描いていたりする方は一度ご参加いただけたなら、作品を閲覧する側としてもとても嬉しいのですけども、あいにく今の自分自身については「枯れ木の賑わいでも参加してみようか」という気分にすらなりません。
 でも折角こういった機会をどなたか用意して下さっているのにね…と思った所、タブレットお絵描きについて、偶然フォロワーさんとやり取りがありました。そこからワンドロに役に立つかは分かりませんけども、この機会に私が得た知識を自分なりに整理し、そこからワンドロ含むFSSお絵描きにチャレンジされる方、もしかしらたおひとりでもいてくれたらいいな、という思いで数年分の経験値を書き出してみる事にしました。
 
 タブレットお絵描きビギナーに必要そうなことだけを纏めてみました。
 iPadに限らず、あなたの手持ちの何か(スマホでも良いんですよ!)でなにかチャレンジしてくださったらとても嬉しいです。

・用意するもの。

タブレット(いきなり買うのは不安な方は手持ちのスマートフォンで一度お絵描きアプリダウンロードして試してみるのも有り。要はそれのでっかい版ですから。)
・ケース(平らな状態で描くより圧倒的に描きやすくなります。他の作業や動画を見るのも便利)
・スタイラスペン(なくても指で描けますがお試しあれ。100均にもあります)
・クロス(画面を拭くもの)
・画像保護フィルム(後述。自分は使っていませんけども便利な方もいるはず)

 タブレットは何でも良いと思います。Kindle fireHDでも対応するお絵描きアプリはちゃんとありますから。ただ漫画を何ページも描きたい方はスペックの良いものを+選択肢の広さからiPadになる可能性が高くなります。
 何れにせよケースも併せてお買い求め下さい。三つ折り、30度の角度がつくこのタイプが私は描きやすかったです。※あ、アマゾンのリンクは全て広告です‼

・お絵描きにあると良いアプリの種類。

・お絵描きアプリ(無料、有料、月額制色々あります。)はっきりいってこちらを見たほうが早いですね。
 ○iPad Creator(大変お世話になってます)iPad用のお絵描きアプリまとめ
 ○Androidの方はこちらから選んでみてください。
・自撮り用のアプリ(タブレットにもカメラが付いてますが、スイッチを押すとポーズが崩れるので、声で反応するカメラシャッターをお勧めします。こういうことが出来るようになります。)
 ※勿論、コピー用紙やチラシの裏などの下書きも同じようにカメラで撮って清書に使えますよ!

ポージング人形アプリ(近年ポージング人形を動かすが如くモデルを動かしてポージングするタイプのアプリが数種出回っています。)

・文字入れ用アプリ(お絵描きアプリに付いているものも増えましたが、専用のアプリも入っていると写真加工などにも便利です。外部フォントの導入も可能なものがベスト。)

・まず覚えておくと良い単語。

パームリジェクション
 手が画面に触れても、ペン先以外のものには反応しない仕組み。お絵描きアプリ(有料のもの)の多くに備えられている機能ですが、使用するにはパームリジェクション対応の通電するタイプのスタイラスペンが必要です。
※ApplePencilはパームリジェクションとは違う機能。
 ApplePencilよりは安価ですが、ApplePencil>>>パームリジェクション対応ペンの印象。どうしても重たいものが多い気が…
 私はApplePencilが発売されるまで色々試してはみたものの、結局安くてメチャクチャ軽いスタイラスペンを画面から浮かせて使うのが一番ラクで慣れてしまいました。
 このあたりの機能はお好みですけども、もしあなたがiPadでApplePencil対応のものをお持ちでしたら圧倒的にApplePencilのお買い上げをオススメ。
(それにしても10本で100円はまた随分安くなったなぁ…でもこのタイプが一番軽く、浮かせて描く場合にはおすすめです。基本どちらも消耗品ですので書き味悪くなったら別売りのペン先や本体をを取り替えます。)
 

 ・筆圧感知
 対応しているアプリであれば、筆圧感知機能のついたスタイラスペンで筆圧によって太さ細さを自在にコントロールできます。しかしこのタイプのペンは基本的に高価です(ここまでくると思い切ってApplePencil買ったほうが良いようにも思います…。また、Android対応でこの機能を搭載しているタッチペンは少ないです。SonerPenくらいしか見つからなかった…)

ペーパーライクフィルム
 ツルツルしたガラス板の上に描くのが苦手な方は、保護フィルムの代わりにこちらを貼ると、紙のような質感で作業することが出来ます。
 

レイヤー
 全てのお絵描きアプリにあるわけではないですがけども、専門的なものには大抵レイヤー機能があります。複数のセル画を重ねて描くようにして部分部分完成させることが出来ます。塗り分け、はみ出し防止、色々な機能を伴っていますので、使いこなせると楽しいです。
  ※この表示だとレイヤーに写っていないものばかりじゃん^^;ということになりますけども、右の小さなチェックボックスのオンオフで表示、非表示が出来ます。当然全てを一画面で表示することも可能です。(もし緑色の「レイヤー5」をオンにすると、線画はそのまま、バックが緑色になります。)

ざっくりとした英単語解説
 ○dpi
 お肌のキメみたいなものです^^;1インチの中にどれだけドットを表現できるかという数値。拡大描写していくと次第にドットのキメがジャギジャギに写って見えるようになりますが、この数字が高いとより細やかな描写となり、ある程度の拡大に耐えられるようになります。
 ただ数字が高くなれば容量(情報量)も上がりますからアップロードなどが大変になり、数字が高ければいいというものでもありません。
 SNSにあげておしまいならば、72dpiでも可ですが、印刷にはキメが荒くなり不適当です。(逆に画像容量が軽くなる利点もありますけども、後から小さくすることは簡単ですから…)
 カラーイラストならば 350dpi
 白黒イラストなら最低でも 600dpiとしておきます。(もしくは1200dpi )
 この数値を基準にキャンバスサイズを決めれば、もし印刷をしたくなったときも安心です。(白黒のほうが数値が高いのは、1色の印刷だとよりジャギジャギが目立つため)

 ○RGBとCMYK 
 ※こちらは印刷をするのでなければRGBを使っていればOKです。印刷の必要がある方だけ。
 RGB→レッド・グリーン・ブラック(光の三原色)
 CMYK→シアン・マゼンタ・イエローに(色の三原色)にブラックを加えたもの。家庭用プリンターも含めて印刷時はこの形式の色を用います。
 デジタルの色合いはRGBが基本ですが、印刷ではCMYKが基本のため、それに伴い「印刷では現れない色彩」が登場します。
 原稿時点では色鮮やかだったのに印刷したらくすんでいた、というのは大抵こちらが原因です。(永野先生もよくこの印刷物の色合についてご指摘なさっていますよね。)
 近年デジタル機器の普及に伴い、RGB対応で原稿印刷してくださる所も増えました。しかしそれも疑似的なものですので、印刷時により再現度の高い原稿制作に対応するためのCMYKカラーモードというものがフォトショップ等についていますが、最近ではお絵描きアプリの一部にもこれに対応したものがあります。(Affinity DesignerやAffinity Photoなど。procreateも今年中に対応予定。)
 私などは適当さじ加減なので^^;印刷物にはあんまり彩度の高い色は使わないようにしよー…位でRGBで描いていましたけども。

・絵が描けた!…その容量について。

 画を描いてみたら、jpgやpng、パソコンでより細かい調整をしたい方はフォトショップの形式psdで保存されると思います。
(一部お絵描きアプリがpsd形式対応。レイヤー保持のまま保存されるので連続作業が他ソフトでできる一方、容量も当然高くなります。)
 当然写真と同じように画像には容量があります。
 最近ではSNSやこのブログのように、ネットにアップロードして誰かに見せる場合はサイズが自動的に圧縮、もしくはリサイズされて表示されるようになり、以前のように画像が持っている情報量を気にすることは少なくなりましたけども、それでも保存する時あまりに大きすぎる内容量ですとタブレットを圧迫する原因にもなります。
 今すぐやりとりが必要でないもの、完全に完成したもので弄ることもなさそうな画像は自前のクラウドに保存する、もしくは無料の画像サービスを使うなどして別の場所に移動しておくのも一応お勧めしておきます。(GooglePhotoやAmazonPhotosなど。ただしこういったものは保存時画像データが圧縮されます)
 逆に現在作業中のpsdファイルなどは、Dropboxに入れておけばパソコンとの情報行き来がとても楽になりますので、使い分けしておくのが良いと思います。

 これはあくまで自分の場合ですが、線画だけの画像ならば数百KBですけども、キラキラとしたコントラストの画になっていくほど容量が上がっていきます。(保存形式としてはpsd>png>jpgのような感じです。)
 それでも現在ではSNS投稿する程度の大きさでは、jpg保存で画像が5MBを超えることは稀だと思います。
(今回のトップ画は2048px✕2048pxのサイズで、容量は1.4MBでした。更にブログアップ時にリサイズと圧縮がなされています。これはブログなどは表示速度の速さと読まれ方が関係しており、容量が大きい画像はダウンロードに時間がかかってしまうために敬遠されがちだからです。それでもトップに画を使っているのは個人的なワガママ^^;)

・タブレット絵で覚えておくといいサイズ。

※px→ピクセル。デジタル画像の点がいくつあるかという数値。先ほどのdpiと組み合わせることでアナログに対応した大きさも見えてきます
Twitter 
横506px縦253px もしくは 横2048px縦1024px
(TL時点で全画面がきれいに入るサイズ。大きい方がキャンバスがきめ細かくなります。お好みで。尚今回のベージュ色の画像は2048✕1024で作成しています。)

インスタ  横1028px縦も1028px(正方形ですから。)
FB(投稿時)横800px縦600px もしくは横1200px縦800px
(横470px縦394pxより大きければ大体きれいに入るらしい…)

名刺
(仕上がりサイズ 横91mm × 縦55mm)に裁ち落とし上下左右3mmずつ足した(原稿サイズ97mm × 61mm)→1337px × 841px
 注意 カラーの場合。白黒ですと印刷用に解像度を上げる必要があり2291px✕1441px(600dpi)は必要
※原稿は3mmずつの裁ち落としを考慮して中央寄せ気味に文字やイラストを配置する

ポストカード
(仕上がりサイズ 横148mm ×縦100 mm)に裁ち落とし上下左右3mmずつ足した(原稿サイズ横154mm × 縦106mm)→2122px✕1461px
注意 カラーの場合。白黒ですと印刷用に解像度を上げる必要があり3638px✕2504px(600dpi)は必要
※原稿は3mmずつの裁ち落としを考慮して中央寄せ気味に文字やイラストを配置する。

・私の使っている環境

・iPadPro初代12.9インチ128GB(実際はまだ40GB位しか使っていません^^;)
・ApplePencil第一世代+iCloud50GB(月額130円。他二台分も含む画像保存用)
・お絵描きアプリ Procreate(1200円買い切り。当初980円だったような…すんごい良心的。その後アップデート進化しつつ使い続けられてます。日本語対応です)
 ※その前はibisPaint使用。(無料・広告外しに840円かかります)
声シャッター(240円買い切り。自撮り用アプリ)
ArtPosePro(デッサン人形アプリ。730円買い切り。リアルなタイプです)
Phonto (無料だけども、全機能を使うのに500~1000円ほどかかります。文字入れアプリ。procreateが文字入れ可能となったため、最近あまり使っていませんが写真などに簡単に文字入れが出来ます。)
Dropbox(無料分のみ^^;PCとで画像ファイルやり取りするにはやはり便利です)
※ペーパーライクフィルムは使っていません。下書きから全てiPad作業です。
いかがでしたでしょうか。
 本当に初心者向けと行った感じですけども…でも私でも一応出来るので、誰でも気軽に、それこそ昔慣れ親しんだおもちゃの「おえかきボード」の如く、何か自分の思ったものを綴って、SNSなどで皆さんにご披露していただければとても嬉しいです。
 自分がiPadで画を描き始めたのは2011年の11月のこと。昔々はイラストも描いていましたし…高校生の時などは下手くそながら美術部にも在籍していましたけども、その後十数年くらい全く絵を描いてませんでした^^;
 それでも絵描きを復活させたのはこのブログ含む、ファイブスター物語いちファンが何かを表現したかった為です。もうあれから8年。画はあまり成果がありませんでしたけども^^;それでもiPadの機能は毎年格段に向上し、タブレット端末でもプロの漫画家さんがネームや原稿を描いていたりする位には出来ることが増えるようになりました。
 アナログの画材も自分は好きですけども、それでもトライアンドエラーが出来て、デジタルならではの工夫で自分の思っていることが…それがどんなに拙くても形になる機会を与えてくれたiPadには大変感謝感謝です。

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