お家騒動を垣間見る。

 
 ニュータイプ4月号冒頭にご登場された方の幾つかの発言は非常に私を悩ませております…。それは現在も、なのですがそれでもニュータイプ4月号の感想文を書き終えた後、くたびれた状態で風呂掃除をしていたら有ることがぼんやりと浮かんできました…。
 読まれた方によってはまたへっぽこが変なこと言ってる!かもしれませんがそれでも沢山の要素で絡まったフィルモア帝国の謎の一本の糸は切れずに引っこ抜けるかもしれない、という感覚でここであえて書き残しておこうと思います。
 あくまで抜けるのは一本だけですけども^^;

 ただし…今回の文章には大前提があります。
 冒頭にご登場された老婦人→ポーラ・ボルガ・レーダー王女である。
 今月号最後に登場しているショー・カムさん→彼の成人名はモーズ・ボルガ・レーダーである、という以前からの当方のへっぽこ予想に基づいて書いております。
DESIGNS4の105pにある統合フィルモア帝国の系図からそう思い私は書いてます。他にそれらしき該当しそうな人物が見当たらないですし、多分そうだろうと自分は思っているのですけども、これがもしもD4にもない全く別の新規キャラクターでしたらこれはぜーんぶ根底から崩れちゃうお話です。
 なのでその辺りは適当に読んでください^^;。

 今回はそれに加えて、ちょっとフィルモア帝国の仕組みについて色々触れ、へっぽこが適当に裁断^^;しなくてはならないと思います。
 ・フィルモア帝国は元々一つの強大な古の国、ダス=ラント連合帝国だったものが分裂離散して、大きくは「ドナウ帝国」「太陽王国」に分かれました。
 ・それが535年にドナウ帝国の第三皇子・サイレン(幼名トリハロン)が詩女ラーンの予言もあり、彼は強力な騎士でありながら武器も持たずに外交だけで太陽王国との再統合を果たしました。その功績を讃えられ彼は初代統合フィルモア帝国皇帝「サイレン・ザ・グレート・フィルモア1」(偉大なる初代フィルモア帝国皇帝サイレンといったところか)となりました。
 ・フィルモア1自身は独身を貫きましたが、強大な帝国を安定して永く支える堅牢な政治システムを作り上げました。色々有りますが大きなポイントとして「皇帝は血統だけのみならずその時の国の状況により相応しい人物が元老院と円卓の騎士というダブルの基準によって選ばれる」事と「皇帝の直系子孫による世襲の禁止」にあります。
 ・とはいえ「ドナウ帝国」「太陽王国」の王家は残されたままですから…帝国再統合後も
 ドナウ帝国の直系(トリハロンの兄と太陽王国王女の婚姻によって成立した王家)→ブラウ・フィルモア家
 太陽王国の直系→ボルガ・レーダー家
となり、(ここから要注意。後述の理由もありここからこの2王家はブラウ家、ボルガ家とちょっと表記をカットさせてもらいます^^;物凄く乱暴ですみません…)
ブラウ家とボルガ家の二大王家はともにフィルモア帝国の総本家となります。しかしここの家の人達は初手から帝位継承権が高く、ふたつの血統が元から持っている強大な権力が有るにも関わらずトリハロンの取り決め故にめったなことでは皇帝にならず、どちらの王族もやがて歴史の流れから色々な王家が分家として誕生していき、本家である二大王家はカーテンの奥へ奥へと裏で権力を発揮するような力関係になっていきます。
 ※双方の分家は400以上あるらしいです。名称がレーダーフィルモアごっちゃになってしまいますし、だから名称カットさせてもらいました…^^;
 ※トリハロンの作った仕組みはその時に相応しい人物を選抜できるようにするのと同時に、この二大王家が真っ向から争うことを避けるようなものにもなっているのですよね。

 フィルモア帝国のその仕組から、今迄皇帝となった238名の中で「フィルモア」「レーダー」の由緒ある名前が付く人物は現在のダイ・グ・フィルモア5も含め13名しかいません。
 しかし、この皇帝達も多くはダイ・グも含め「分家」出身の皇帝であり、ブラウ、ボルガの総本家から直接選出されている皇帝は(創始者トリハロン除く)2500年の歴史上でたった一人しかいないことがD4の図から明らかになります。
 それが今月号でポーラが語っている方「我が主君ルーカ様」→ヨミ・ルーカ・レーダー・フィルモア2になります。ここでややこしいのがフィルモア2という名称です。D4にも正フィルモア王家出身とあるから、ヨミ陛下は本当はブラウ家出身の皇帝のはずなのですが、レーダーの名前もありポーラが最大限の敬称を付けていることから、恐らくヨミのご両親が「ブラウ家とボルガ家の人間」である可能性がかなり高いです。(そしてこの高貴な血統は他の新王家となったりしていないところを鑑みると、ヨミ陛下も独身で生涯を終えた可能性が高いですね。)
というのもポーラは、ヨミ陛下に対しては様付けしているのに(元々はルーカという名前だったのかも)同じ身分の帝国皇帝でしかも同じレーダーの名前を持っている前皇帝レーダー8に対しては「ドル」と呼び捨てしているからです。
 今までのレーダーを付けた皇帝は、8名全て「パーマネント・レーダー家」という家の…ボルガ家の分家出身であり、彼女にとっては皇帝であっても格下になるのですね。

 これが第一部です。ここからが第二部の前提です。
 ポーラ・ボルガ・レーダーさんはボルガ家の筆頭でありながら、バシル・バルバロッサ大王(バルバロッサ王家は…ボットバルトの頃からずっと、帝国及び二大王家の調整にも尽力したバランサーみたいな感じの王家であると常々言われていますよね)とご結婚されお二人のお子さんがいらっしゃいます。モーズとジェイン(未登場)の兄妹です。現在ボルガ家はこの二人によって家督が分けられ、ジェイン女王が現当主状態です。
 ところが…ポーラは今月号でこんなことをアラン・リー・ファントゥに語っています。

「あれを失うのは我らも共に滅びるも同じ」

 ここで登場する「あれ」は、話の展開から元老院に暗殺されかかったノルガン・ジークボゥを指していると思われます。ジークボゥは璃里ことブラウ・フィルモア女王の息子ですが、今彼女が語りはじめている通り彼のお父さん…ショー・カムは若いうちに、ジークのきょうだいになる二人目のお子さんが生まれてからすぐに亡くなってしまいます。
そして先回りしちゃうけどもジークは後々”レーダー9”になりますから、このお父さんことショー・カムはレーダー王家の誰かに属する人になります。
 もしもこの方がモーズ・ボルガ・レーダーであるならば、モーズはボルガ家とバルバロッサ家の二重の青い血を持っているという、彼自身が元々血統の誉れ高い人物であるのですが、更にブラウ家の血がはいることでジークは自動的に「フィルモア本家とレーダー本家とバルバロッサ王家、三王家(スリー・クラウンズ)の血を引く息子」になります。

 しかしジークがもしもあの時点で殺されていたとしても、ボルガ家には当主であるポーラの娘、女王ジェインもいるし、何よりリリのもう一人の子供、"三色の娘"皇女茄里もいるじゃないか?となりませんか…??
 でももうモーズは系図にも載っかりご丁寧に説明されているにも関わらずどうも現在この世にいなさそうだし、ポーラはああいうセリフを言っているのです。
となると家計図的に仮定できることが2つ有るのです。
 ・ジェインもモーズ同様に既にこの世にいないか、何らかの事情で世継ぎを残せない状態である。
 ・ポーラにとっては、ジークが「あれ」「あの者」であっても彼がボルガ家の血を引いていることを認めている。逆に皇女茄里が皇位継承順が一位という身分の高い人物であり、彼女がまだ若く将来子孫を残したとしてもポーラにとっては”ボルガ家の血筋を引く者とは認められない”ということになります。
 この2つがあるから、老女ポーラはああいう風にアラン・リーに語ったのではないでしょうか。もう太陽王国本家であるボルガ家の血を引く若者はジークしかいない。ジークが持っていた名前を捨てている現在、(彼女にとっては)愚かしい状況であっても、またジークの母親を馬鹿女王と蔑み罵ったとしてもレーダー王家本家ボルガ家の血の継承者がいなくなってしまえば本家だけでなく我ら(レーダー一族)も皆共倒れだろうとポーラは言いたいのではないかとへっぽこは考えております。
 あとこの路線で考えられるのは、ポーラは茄里が皇女であることは認めているということから、どうしてリリが皇女茄里を産み、偽りの三色の娘と呼ばれ(スリー・クラウンズ・ドーター)彼女がバルバロッサ家に取られ、そういった状態で元老院に祭り上げられそうなのか、ポーラは全ての事情をご存知で、なのにボルガ家としても手を出せない状態だということです…こ、怖そう…

 そしてやはり、先月号冒頭に登場している「ラキシスが名前を付けたがっている、リリとショー・カムの二番目のお子さん」はどうも茄里ではないのが…先月号のネタバレ感想でも触れましたが茄里の外見とジークとの年齢差がイマイチ合わなそう(2974と多分2978年…ジョーカーの4年だとせいぜい1~2年しか歳が違わなそうなのに)という疑問が更に明解なことになったようです。
 あの子が生まれてから家を出てエラルド島のダイ・グと慧茄のところへ行ったとされるジーク。彼がカイエンの試練を受けたのが私の予想通り2989だとしたら茄里はその頃の生まれ、近いのはコーラス24の2990年生まれですから、二人の年頃も似た感じだと思うのですが…
 …あとスミマセン、だとしたら茄里の父は誰なのか、ここまで想定してD4を読み返したら
誰かも即座に浮かんできたけど、あまりにおぞましいのでここで書くのは止めておきます。…当たっていないといいなぁ…。


 最後にオマケ。
 ここからは確信も何もなく単なる妄想レベル(いや、その前の長文だって思い切りそうですけども^^;)ですが、ポーラが話す◯◯◯殿は…「コーラス19」のような気がしています。ルーカ様ことヨミ・フィルモア2が聖宮ラーン東宮西宮の乱でもラーン教導学院で深く関わったと思われる相手です。
 というのも、私は以前ネット公開するつもりがなく作成した配布物”Fughetta2.”の中のコラムで触れていることなのですけども…これはその時の本題ではありませんからブログでも改めて書き記してみると、コーラス王家の王は殆どの者が生まれた時から、称号もしくは数字一桁の略称で呼ばれていて、名前の有るコーラス王は二人しかいないからです。

 コーラス19→ディス・バイス
 コーラス26→ルーベル・ジュード(ラベル・ジューダ)

 19に何故か名前があるのは、彼もまたラーン教導学院の学生であったため、若い頃はショー・カム同様の偽名が必要だったと思われます。
 1000年前のいざこざ…何だか分かりませんけどもひょっとしたら本人同士では大したことがなかったとしても、お家同士ではしこりが残ってしまいそれがレーダー一族の間で受け継がれてしまって、それがラルゴ・ケンタウリとコーラス23の確執(でも後者は死の直前まで全く思い当たらなかった^^;)に繋がってしまったのではないか…というのは考えすぎかしら。
 でも何だか適当につなげたらカッコイイ名前のような気もするのです、
 「カモン・ディス・バイス!!」(…本当かよ^^;^^;)…ま、まぁ王家の人と言っても王様以外は名前があるので、例えばピアノ公爵とか他の方の可能性も現在まだ残っていることも一応言い訳しておきます^^;

コメント

匿名 さんのコメント…
茄里の父親がバシルやアドーのようなバルバロッサ王家の人間って予想では
あの璃里が望まぬ相手の子を産む気になるのかが問題になりそうです。
チーク さんの投稿…
お名前ナッシングさま
(す、すみません…もしもこの次があったとして、なんらかのお名前ご希望でしたらプルダウンから名前/URLをお選び下さい。URLは記載がなくてもハンドルネームでのコメントが可能です。)

コメントどうもありがとうございます。実は…お名前ナッシングさまのお返事に悩みました。というのも私は…「茄里の父親が誰であるか思ったことを具体的に書いていませんし、璃里は望まない子供を産んでいる」ということを想定していなかったからです。

ブログにはどうしようか悩んで、でもまだこれだけではよくわからないなぁと思いこの時書かなかった事に少し触れなければならず少し長くなります。
今月号の表紙に「リリが若い時(それこそ中高生位でしょうか)に父親が亡くなっていてそれでブラウ王家の影響力が一気に弱まっている」ことが書かれています。
トライトンも「随分前のお世継ぎ騒動で影響力が下がっている」ことを13巻で何らか話しています。
この2つが同じことを指しているのかそれとも違うのかは現在分かりませんが、それでもうっすら想像できそうなこととして「ブラウ家もまた、ボルガ家同様に血脈が細くなっていて、リリが父を失った時に残された血筋が自分自身しかいないかも知れなかった」という可能性です。
ちょっとコーダンテ家の状況に似ているかも知れないのですが…しかし、こちらに関してはまだまだ妄想の域を出ておりません。

それでもこうして記したのは、リリについてそれまで分かっていることについて…
一番最初の、あの素っ頓狂な再会シーンを今あらためて読み返すと…
・リリが細目で女王様の顔をし冷徹な政治家的なことを喋っている?

・ジークが不快な反応をする

・ジークの反応にハッとなり、顔を隠し泣き出す。「上記のような態度をしたからジークが名前も何もかも捨てて出ていってしまった、私が悪い」

・ジークが出奔したのは「あの子が生まれた後」である。その頃リリはなにかが変わってしまったと剣聖慧茄は話ししている。

ちょっと振り返りになってしまいましたけれども、リリさんはあのアゲハ嬢スタイルといい、この間のガーターベルトといいどうも「どれも相手のために一生懸命考えて出した結論であり、その思考自体は理路整然としているし迷いもないけれども、どうも受け取る側によってはドン引きするような選択をしてくる」人物であることも確かなので(幸いジークは母であるゆえか、またヨーンは大人の色香にやられてそういう発想になりませんでしたけどね^^;)

「リリが子供を望み、もしくは回りと同意して茄里を産む決意をした。」しかしその理由や背景などが子供のジークでもドン引きするような内容だったので彼は名前を捨てて家を出てってしまったのではないか。
という風に今の所私は考えています。
勿論愛してない人の子供をもうけるのは、それまでの幸せを考えたら辛いと思うのですけども、もしかしたら彼女の家の事情、血統が物凄いことになってしまいそうなジークや謎になってしまっている二番目のお子さんの事情、フィルモア帝国そのものの事情などなんだか複雑に絡まっていそうにも思えるのですその辺りは現在のところさっぱり分かりません^^;
ただ普通に家どうしで婚姻していただけならば例え政略結婚であっても「ブラウ家の娘」が誕生するだけで、それだけではジークは家を出ていかないと思うから、「何故彼女が偽りの三色の娘にされてしまったか」という政治的判断も含めてリリは誰かに騙されたのか、はたまたお家のためと暴走しておかしくなってしまったのか分かりませんけども、妙な事になってしまったのだと思い巡らせています。

勿論これはまだまだ雲を掴むようなお話ですけども…でも茄里は、生まれてきた子には罪はないので、大人が被せてきた嘘がバレた時の回りのバッシングとかが怖そうですね。
あ、あと茄里の父親で私が想定している方は、今月号とD4を読んでいて浮かんできた相手ではありますが、バシルやアド-ではありません。…一体誰なんでしょうね本当^^;…
匿名 さんのコメント…
おぞましいので、、となるとあと思いつくのはサイレンくらいです。
チーク さんの投稿…
再びお名前ナッシング様(本当にすみません(>人<;)
え、へっぽこの思いつきでしかないですけどもそれでもお知りになりたいですか…
うーむ、どう説明しましょうか…。
今月号を読んでから、13巻を読んで、D4の茄里の設定画をジーっと見て、もう一回今月号読んで…(オイ!)何回か繰り返してD4の元老院のところを読んでいたらあ、と思った相手です。
最初えー…、となったのですがこれはひょっとしてAもお家断絶危機、Bも同様に断絶危機、Cも結果として断絶危機なのではないかという事であるのならば、ひょっとして、と思った相手です。
茄里はでっち上げ説を取っている事もあり父親の血筋自体は私あまり重要視していないです。
茄里の髪の毛と、ジークの父母と似たようなキャリアの方を私個人は疑っております。
そんなところでしょうか。勿論これはあくまでへっぽこの極みであり、今のところ何の根拠もありませんε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘

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