ニュータイプ12月号ネタバレ付き感想~俯瞰する者の嘆き、の巻き(2014)

まず、表紙の隣にやっとやっとDESIGNS4の告知が出ましたね~2月を心待ちにしていましょうか!B4版と今までより大きなサイズになっているのは以前の予告どおりですね。今回は時期と予価(4800円)だけで詳細はまたアナウンスされそうですから、こちらも今後のお楽しみにしておきます。
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さて今回も・・・思うことは数あれど、まずちょっと前の号の話に戻ります。
多分今月号を読まれた方は10月号をもう一度目を通すのではないかと思うのですが、その目的はまた別として、その中でジークボゥが親友でもあるヨーンの事を語ろうとして何だか渋い顔をしている事が以前から気になっておりました。
当方とても鈍いもので(^_^;)そうか、ジークボゥはヨーンの事を「ファティマ・エストに取り付かれた哀れなひと」だと思っているのかな、と気づくのにその時は若干時間がかかりました。

私たちは漫画の読者ゆえにキャラクターの心情や独り言、あるいは少人数での会話を眺め、設定や年表から更に補足する形を取ってファイブスター物語を理解しようとするため、キャラクターによって解釈が「設定どおりに捉えられていない」場合もあるのだな、と。
ヨーンを助けようとして見せたバーシャのあの行動は彼女の真心であり、ましてやバーシャの心のつぶやきは読者にしか分かりません。
ヨーン以外でそれを目撃したもの(ジョルジュ・スパンタウゼンや桜子など)は多少は彼の苦悩を理解できるでしょうが(だからガーランド会で桜子は動揺したのだと思うのです、少しでもモラードやエストからその時のことを聞き出して、場合によってはヨーンの助けになりたかったのだと思います。)そんなヨーンとバーシャに関わるドラマを知らないジークボゥは・・・そうなっちゃうよね。

何故そのような話になったのかといえば、今回のクリスティンです。ただ泣くしか出来ない、しかもその涙はあの場にいた他の二人には全く届かず無力なものです。(あ、カラット・ヴィンダー?に帰依したナインは見ているか・・・でも何かクリスにするかなぁ、となるとしない気がしますよね。)
最初一読したときは泣いている場合じゃないだろう!と眉をひそめたのも確かなのですが、そういえば彼女は何も知らなかったのだし、みるみるうちに”年増女の誘惑?(^_^;)”取り込まれていく現実だけを目の当たりにしているのだからそれは泣くか・・・と思い直すことになりました。

ここでちょっと今回の状況を整理したいのですが・・・、お二人の結婚について知っていたのかを中心に。
元老院の王様面々→首謀者なんだし、当然詳細を知っている。そのシナリオの割にブーレイの戦力とかでかすぎる気はするのだけど・・・そういえば詩女の預言をまるで信用してませんが、これはカラミティ星の人達だけなのかそれとも個々の問題?モラードは信じてましたしLDIは素直に感心していましたよね・・・

ダイ・グ→ブーレイの真の動きは知らなかったが、自身は何が目的でラーンに向かっているか分かっている。詩女がエロいぶりっこ美女だったのは予想外だったという事か(^_^;)
彼も彼なりの大きな覚悟で臨んでいるはずですし、下心は別として(あの詩女を見て何も起きない方が健康的でないと思う・・・)演技をしていないかとか色々思い浮かべてもみたのですが、ロマンスめいた戯言やお色気以上に「総てお見通しの私を信じて!」というフンフトの主張は意外と効くかもしれない・・・
彼には頼るべき人があまりに少なすぎる。

フンフト→恐らくラーンの神官を通じてだろうけれども、元老院から詳細を知っている、あとは自分が普通に詩女だったときの昔の記憶で喋っている感じか。
だけど彼女は、ロマンス方面に話しを振って明らかにダイ・グを煽っていますよね。詩女の話ならばまず彼と血の繋がりのある、自分の前代にあたるボルサについて触れるのが本来でしょうに。
肩に双頭の蛇マークの刺青が浮かび上がるのは・・・ナインの演出?

ラーンの神官→バルバロッサから沢山金品などを受け取っていることは確定。利潤追求でいっぱいなのか真面目にフィルモアと組んだほうが良いと思っているかは未知数。
ラーンの騎士→ダイ・グの訪問の目的を知っている。だからあんなにビリビリしていたのですね。ミグノシアにとって良い訳ないと感じるよね。
ハイランダー陣→何も知らない。このクラスでも分からないのが怖い。ミヤザとの3ショットはちょっと笑ってしまった・・。
剣聖彗茄→詳細を知っている。知っているが故にダイ・グを守りにいった感じ?ラーンへのお目付け役といったところか。
遅れてやってきた人物→ダイ・グの支援・・・って何をするのかな?詩女の暗殺計画?を直接サポートするのか、元老院が暴走しないように監視するのか。「帝国の為」の人物であるからには上に立ちつつ周りを良く見渡し冷静な判断が求められそうだけど・・・

前回の予想は見事に覆されましたが(^_^;)、でも元老院のある意味オーバーアクションな嘆きっぷりからもう皇帝はただの駒でしかないのか、不名誉な嫁をつけてもナカカラ一本釣りに専念し、目的の為ならば、なのかという思いは強くなりました。
万が一子供が生まれたら(桜子の例から能力の高い子供になりそうな気はするけど)その子はかなり蔑まれそうなのにね・・・そこを捨てたということは、やっぱりよっぽどこれは何が何でも成功させなくてはならない作戦だという悲壮感だけは感じました。
ただし万が一失敗しても皇帝を犠牲にしてでも元老院の面々は残りたいような布陣ですよね。もし上手く行かなかったらその大きな戦力・・・システム・カリギュラも利用してでも保身に走りそう・・・(字は小さいけれど(^_^;)

そして読者はもう、それこそ大分前から分かっているんですよ。「このナカカラ占領作戦は上手くいかない」事が。
普通に単行本を読んでいるだけでもその感じは伺えるし、DESIGNSやトレーサー1,2(←今回はこの2冊がキーになるとは思う)を読めば一層。読者は幾つかのヒントやキャラクターの台詞から、俯瞰している故に察知してしまう。
これから長い事それがどんなものであるかが描かれていくわけです。読み手、特にキャラクターに思い入れがある方にとっては苦痛の連続が訪れるかも知れません。
(それはかつて私が3巻辺りで経験した事と多少似ているかも。4ヶ月位前からある事を予告されながら毎月の連載を読むのは辛かったものなぁ・・・)

FSSトレーサーEx.2にあった一文「純真な読者はニュータイプを破ってしまうかもしれない」は今月はまだなかったと思うけど、例えその瞬間がやってきたとしても、それはまだ幸せなほうかも知れないとは強く思うことになった今月号でした。
そしてどうしたらあのシーンに繋がるんでしょうね、と、同じ風景を見ているはずなのに不思議な気分になるのでした。だってあのクリスティンの総てを受け入れたような微笑みは、今の状況じゃ考えられないし。


しっかしなぁ・・・とフンフトさん無双が続きそうな予感を漂わせつつあとは小出し。
・詩女さんオールインワンなのかと思ったらあれは白いんですか?(^_^;)またそこで清純そうなギャップを誘うとか・・・+ブラの形状に驚愕、インポートの下着(日本のには殆どない)にあるオールレースか薄い一枚ものでないとラインや…があの描き方にならないのですが・・・よく見ていらっしゃるなぁ。しかしフィルモア公認・ラーンもほぼ認定でダイ・グを誘惑しまくるのか今後とも・・・
だけどこの後「詩女になる予定だった少女と前神官」「不倫相手の娘」がここにやってくるのだぞ(^_^;)、態度はフィルモアよりに見せながらどうあしらい、そして彼女の真の思いを忍ばせていくのかは見物だと思います。
・ニオたんも・・・泣くのかなぁ。
・なんだかあの二人のお話は歴史もの・・・今でいう所のクレオパトラとカエサルみたいになっているのかな?一体どんな映画や演劇や書物やらあることないこと書かれたのかはとてもとても気になります。そこにはラブシーンとか有ったりするのでしょうか(^_^;)
ホンモノは今度お台場でどうぞ…
・ヨミ・フィルモア2はいわゆる1500年前の皇帝で、聖宮ラーンの東宮西宮の乱に関わり星団法制定に尽力した方だけど、彼と当時の詩女ナカカラとも何か恋愛模様でもあったのか…?
そして彼女の功績が、今現在の国の名前でもあるのかな?
フンフトの話ぶりだと彼も見た目ダイ・グっぽい印象だったりする?だとするとここもある意味そっくりさん大会な年代なのか。(^^;;(この辺はミコト様やコーラス19も関係します。)
・そして最後に登場した女王様・・・あの地位でありながら「唯一つの名前の持ち主」と言わせたジークボゥの父は一体誰か。しかし母の家がはっきりし、あのシーンを鑑みるに・・・やはりレーダー家は関係するよね。やっぱり3王家ハイブリット説(オイ)なのかなぁ・・・
・オデットはジークボゥが連れて行き(DESIGNS2参照)用が終わったので解除した時に母でもいたのか?それとも母もジークボゥと同じファティマの使い方なのだろうか?
・クリスの剣はやはりガットブロウになりましたね・・・やっぱりそうか・・・もう剣はないものと思ったほうが良いですね(諦め悪!(^_^;)
あと、ひとつどうしても分からない、誰か教えて欲しいのだけど・・・
アドー王の言う「これ」(p69)って何?安物ドラマに仕立てられそうな「ゴ○ィックメード」の事?

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変なところで伏字が入りましたが(^_^;)今回はこの位でブツブツはお開きに。

今月号も色々驚かせてくれたファイブスター物語でしたが、こんな独り言なんかよりもっともっと大切な印象がひとつ。それは
ゴティックメードまた観たい~!!ではないでしょうか。
そんな方は11月30日・お台場シネマメディアージュにてドリパス経由での再上映がございます。11時、13時の回はSOLDOUTになりましたが、最近新たに15時の回が設定されました。
今回11時→即売り切れ→すぐ13時追加→売り切れ→完売後すぐ今回の15時の回再追加となったので、ひょっとするとまた売り切れたら今回は次、その次の回が増えるかも・・・取らぬ虎の皮算用か?(^_^;)
でも今月号のニュータイプを読んだ方は気になる事がまた増えたような、そんな印象は持ちました。そう思った方は、お急ぎでチケットをお求めになったほうが良いかもしれません。気になる方は上記リンクか再上映サイトドリパスにてお確かめ下さい。

・・・と書いていたのですが、昨晩、なんと同じ日・同じお台場シネマメディアージュにて

1989年に製作されたファイブスター物語劇場版が上映されるかも、というドリパスの告知がありました。

まさかまさか、ゴティックメードと同じ日にFSS劇場版をご覧いただけるかもしれない、というこの先も怒涛の永野ファン祭り(?)が待っております(^_^;)
吃驚.ですねぇ。凄いですねぇ、・・・実現するかはまたしてもチケットの売れ行きにかかりますが、私もちょっとだけ頑張ります。
この件に関してはまだ情報が錯綜している部分もあり、別頁でまたご紹介いたします。お急ぎの方はドリパスのこちらの項目をご確認下さい。
今日(11/9時点)では11時と13時の2回が予定されており、上映実現には各回100枚のチケット販売が必要になっております。

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