このブログはファイブスター物語に関することだけをただの一読者が時々綴っているものですけども、それFSSに関係ある?…うーん、と悩むような内容はもれなく「展示室」扱いにしております。
今回は、本日7月31日(金)の井上伸一郎・永野護著(と書いてるので)「MAMORU MANIA Reprinted Edition」(星海社刊・2805円・電子書籍版もあります)について読んで思ったことを書いておきます。
こちらをどうラベリングするかはちょっと悩みました。しかしどちらにせよイチ読者のただの感想でしかないのはいつも通りです。よろしくお願いいたします。
(ネタバレかどうかは…厳密に読めば触れているはずですが、多分これを読んだ程度ではさっぱり分からない位です。)
あと今回何故か私の個人的なお話がいつも以上に多いです。ごめんなさい。
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・この本に対する私のスタンス
”MAMORU MANIA Reprinted Edition”は、先にも書いた通り電子書籍化もされているのでその気になれば本屋さんに行かなくても直ぐ読めます。私は0時に配信されたものを読みました。
このブログをよくお読みになっている方はひょっとしたらお気づきかもしれませんけども、私はファイブスター物語関係の書籍となると発売日数日前から血眼になって大都市の本屋さんを探し回るという奇行に走りがちなのですが、今回ははなからそうしませんでした。(水曜日の夜辺りから一部の本屋さんには入荷していたみたいですけども…。)
ここで突然私の近況を混ぜこみます。
最近とある事情から必要に迫られて💦自室の片付けをしました。
まだ理想の空間には程遠く道半ばですけども大分部屋がスッキリとした結果、マンションの一室で物を溜め込むなど到底無理!!という結論に達しました。
オタクな生活をしていると
「好きな本やグッズに囲まれるのが幸せ!」(整理できているか否かは人によると思いますが…)
「本を買う時は読む用、保存用、布教用(?)として3冊くらい買う勢いがあるのが誉!」
みたいなところが有る様な感じを受けてしまうのですけども、でもとてもじゃないけどこの日本ではお屋敷にでも住んでいないとそんな贅沢無理!(心理的にも予算的にも)
ただでさえファイブスター物語のファンをしているとどうしても大きな雑誌、サイズがばらばらな上特大な副読本、電子化されそうもない分厚い紙の単行本とお付き合いしなくてはならず、FSSだけでも大分部屋を圧迫します。(今回他の漫画作品は意を決して大分処分しました…。)だから電子書籍になっているものについてはもうそちらにしよう。と決意したのもあります。
でも私が今回奇妙な情熱に駆られなかったのには、もう一つ理由がありました。
この度発売された本”MAMORU MANIA Reprinted Edition”は元は1996年に発行された井上伸一郎さんの書籍であり、当時はISBNコード(国際標準図書番号)すらないグッズ?のような形で出版された幻の本”MAMORU MANIA ”全編+井上さんと永野先生が再出版にあたり追記するような形の書籍となっています。
(取り消し線部分について)前書きには「”MAMORU MANIA ”には表4(裏表紙)にバーコードがなかった」旨があり、私はISBNの番号もなかったのかと思ってそう書いたのですが、お読みになられた方からISBNコード番号はあるというご指摘をコメント欄にお寄せいただきました。私の勘違いということでここで訂正させて頂きます。教えて下さった方どうもありがとうございました。(今の書籍にはJANコードとISBNの二段組のバーコードが番号とともに裏表紙にあります)
永野先生のご友人であり片腕でもありある意味パトロンの一味(?)とも呼べる存在である井上伸一郎さんは、永野先生の作品を知れば知るほどその存在がクローズアップされますし、私がこのブログを書いてきた十数年の間でも、何回かあったトークイベントには先生の奥様である川村万梨阿さんと共に必ずご登場されていましたから、FSSファンの間でも尊敬の念を集める方なんだろうな、というのは私も存じています。
また”MAMORU MANIA ”発刊当時、「一度は完全に止めたFSSファンだけども、出戻りで単行本が出たら買う」位の軽いスタンスに収まっていた私はこの本のことを全く知らなかったのですけども、その後このブログを書くようになってから、知り合ったお友だちのご厚意で本を貸してくださることになり、すごく綺麗に保管されていたその本をえらい緊張して読んだ記憶がとても鮮明に残っています。
(すみません、私手汗も酷いしあんまりそういう扱いには自信がありません…。)
しかしながら、当時読み終えて私が思ったのは”これは劇薬過ぎる。書いてあることに私が引っ張られそうだ。”という印象でした。
本を読めたことは大変ありがたかったのですけども、本能的に急ブレーキとガードが自分の中でかかってしまいました。それは井上さんが書いた本の内容とは別の理由からでした。
・私が勝手にイメージする井上伸一郎さんと永野先生。
ここからちょっとの間、FSSから完全に外れる話題をお許しください。
永野先生が創作者であるとすれば、井上さんは先生を直接間接様々な立場から創作を支えてきた存在だと思っています。(これは多くの方もご納得して頂けると思います)
私が自分の中でこのお二人のことを勝手にイメージすれば「フランツ・ヨーゼフ・ハイドンとヨハン・ペーター・ザロモン」の関係が近いと思っています。
ハイドンと言えば18世紀後半を中心としたクラシック音楽の作曲家ですけども、彼は30年もの間ハンガリーにあるエステルハージ公爵家の音楽長を務めてました。
主人のニコラウス・エステルハージは大変な音楽好きで、自分で演奏するだけでなく自前楽団やホールやオペラ劇場を持ち、ハイドンに長いこと次から次へと色々なものを作曲させていたのです。
彼はその間ハンガリーから一切出ることはなく、主人を満足させていれば良かったのですけども、やがて彼の作った膨大で魅力ある作品は楽譜化され、染み出すようにヨーロッパ中に評判が広まっていきました。
30年後ニコラウスが亡くなって代替わりした途端彼は地位を解雇されウィーンに行くのですが、そこでハイドンの才能を待ってましたかといったばかりに拾い上げ、2度のロンドン公演に彼を招いたのが興行師のザロモンでした。※ザロモンは演奏家で作曲家でもありました。
「当時のロンドンは恐らく現代の大スター…例えばマイケル・ジャクソンが日本やヨーロッパ公演に行くときよりもはるかに凄い熱狂だった」という例え話が出るほど数々の逸話が残っているハイドンですが、(前評判があったとはいえ)辺境の地でパトロンのためだけに作曲していた彼が欧州のスーパースターになったのは間違いなくザロモンのおかげだったりします。
井上さんも学生時代のガンダム「アニメ新世紀宣言」スタッフの頃から、雑誌アニメック、ニュータイプ前身のザ・テレビジョン「重戦機エルガイム」ムックからニュータイプ編集長、果ては角川書店社長、KADOKAWA副社長になられたときまでずっと永野先生とのお付き合いがあり先生の事を見てこられた存在ですし、一方で「永野先生の作品をプロデュースして大衆に広める売り手」最大手のお一人でもあったわけです。
恐らくこのブログを読みに来て下さる多くの方が羨ましがるであろう存在なのはきっと間違い無いと思うのですけども、私としてはでも、そこがむしろえらく引っかかったのです。
「直接作品を売る人が書く、作家についてのお話である」
「しかも井上さんの存在が、読み手(恐らく多くはFSSファンであるのが前提)に与える影響力がえらくデカすぎる。」
・距離をおきたくなる存在である”MAMORU MANIA ”。
ところで私はファイブスター物語の作品の楽しみ方の一つとして、本編だけでなく永野先生のインタビュー記事や、設定画の合間に書かれている私信的なものを読むのがとても好きですけども、でも間違ってもそれが永野先生のすべてだとは思っておりません。(当たり前の話ですけども)
ある程度~結構な割合で(比率がどういう感じなのかは内容にもよると思います)”表現コントロール”されていて、文章化されることで気持ちの整理や時にはファン向けリップサービスだったりする内容であると私は考えていますしそれで十分満足しています。
でも井上伸一郎さんの場合はあくまで「友人だけども作品の売り手」でもありますから、永野先生のことを「先生を盛り上げたい→FSSという作品を売りたい」意思を外して原稿を書くことが出来ているのか?という疑問が残るのです。
(2026年現在は井上さんKADOKAWAを退社していますけども、もとの本出版当時は違いますから)
いや、私もその辺り全部オールクリアで!とまでは言いませんけども、でもどれだけ話や表現の演出が入っているのかを一冊の本だけで推し量るのがとても難しいため、この本に書かれていることがFSSファンであればあるほど「目をキラキラさせて」読みたくなるものになっている一方で、私としては上記理由から、永野先生の直接の発言よりも距離をおきたくなるのは確かでした。
もちろん井上さん御本人も著書の中で「フィクションでも読むつもりで」としていますから、読み手もそのつもりにしておけば良いのでしょうけども、でも先にも書いた通り、井上さんは永野先生と親しく近しい存在でありながら、一方永野先生の作品を売る興行プロデューサー的側面の強い方でもあります。
「FSSを100人が読めば100通りの感想がある」と常日頃思っている私としては、井上さんが書いたことを(その影響力から)全てを鵜呑みにしている方もいらっしゃるだろうし、彼が本の中で記しているFSSの作品観そのものが正統なものであると、(と井上さんと永野先生との距離感の近さから)そう考える向きも多くいるんだろうなぁ…。とつい考えてしまって、あまり明るい気分になれなかったのは確かです。
・” Reprinted Edition”の部分について。
”MAMORU MANIA ”ほぼ全編は当時出版されたままであるということですけども、(なので収録されているFSS年表は1996年当時のものだったりします。新しいファンの方は見比べるのもありかも。)今回再出版されるにあたって、井上伸一郎さんの前書き及び永野先生からの後書きが追加されています。
井上さんが14頁、永野先生が5頁分(エストとクローソーのイラスト付き・※電子書籍頁を数えただけです)でしょうか。
井上さんが14頁、永野先生が5頁分(エストとクローソーのイラスト付き・※電子書籍頁を数えただけです)でしょうか。
井上さんがこの前書き頁を書かれているのが今年の3月ということなのですけども、永野先生はこれを受けて後書きを書かれているのかな?という印象がありました(あくまで印象です)
お二人とも本の出版したあとの30年について、井上さんは映画「花の詩女 ゴティックメード」が制作された経緯と過程を中心に触れられていますけども(その辺りが気になる方はここを読むためだけに買う価値があると思います)永野先生は一方、「井上さんとのお仕事について」いつもの設定資料に付随する文章に比べればどこかドライな書き口になっているような…?(締めは永野先生らしい眼差しを感じますが。このひとことがこの本最大の売りだと私は思いますね。)
「井上さんは何かを隠してる?永野先生は井上さんに引き続き仕事を依頼している?」
…と思ってしまいました。(先にも書きましたが井上さんは2024年にKADOKAWAを退職されています。)
はてさて、いかがなものでしょうか…?ダグラス・カイエンの名前が本の冒頭に出ているのにFSSは現在彼の物語が決着しないまま、現在変なところで連載休載でストップしておりますけども。
・その他箇条書き。
- 富野由悠季さんの頁「ファティマを嫌悪する」(10頁)については…うーん、私重戦記エルガイムをちゃんと見ていないどころかガンダムZZと逆襲のシャア(後者は既にFSSにハマってアニメを投げ出しており、主題歌のTMネットワークを聴きたくて観に行っただけ)しか体験していない為なんとも…。私はFSSの単語が覚えきれずにテレビアニメ見なくなってしまった変わり者ですからあんまり書けないのですけども、富野さんも宮崎駿さん同様、多くの作品が作られていますけども、創作の先鋭性についてはやはり何作目かで行き詰まったりどこか変質したりするのかなぁということは感じました。(そんな事書いて良いのか💦)文章の中で幾つか登場している単語「オウム的」と書かれているのは(お若い方には分からないかも知れないけど)オウム真理教の一連の事件のことにかかっている、で良いんですよね?
- 3代目ニュータイプ編集長太田修さん(井上伸一郎さんの次の編集長)「おとぎ話な3年間」4代目編集長重信裕之さん「10年を駆け抜けた、永遠の10代」(”MAMORU MANIA ”出版時の編集長)の文章は、井上さんよりなんというか第三者的な視点を感じる文章です。90年代、恐らくFSSが完全に雑誌の顔となり永野先生がKADOKAWAという大きな出版社の中でも重要な作家であるということが掴める一文になっていると思います。
- エストとクローソーのイラストについては…エストちゃん、なんだか夢グループの保科有里さんみたいじゃありませんか?😂(そんな喋りが聞こえてきました)まぁ、クローソーが出てきているので、「この本は特別なのよ」というのがこの部分だけでも分かりますね。
さて、これで”MAMORU MANIA Reprinted Edition”に興味持ってもらえるか分かりませんけども、読んで自分が思ったことをそのままお送りしました。
先にも書きましたけどもこの本電子書籍化されてますので、本屋さんが近くになくても直ぐ読めます!もしもご興味ありましたらどうぞ😌
追伸
この部分展示室なので(自作イラストともにお送りするFSSとあまり関係のないコーナーという位置づけになっています)最後に自分のへっぽこトップ画を添えます。
今月のトップ画は描いたときはまだ梅雨だったのに今はエアコンなしではいられない酷い気候です。でも令和8年熊本地震で被災され方を思えば…。熊本の物産買ったり、義援金寄付などで出来る範囲で何かできたらと思います。
この画は元々配布用ポストカードにするつもりで仕上げていました。波光という紙を使用したら雨の部分がうっすら繊細に光沢を帯び、自己満足が上がりました。といってもお配りする機会が今のところないですけども…😅明日秋葉原にボークスF.S.S.展に行くつもりなので、もしもお会いできる方いたら貰って下さい(オイ!)
さらに追伸。
この項目お読みの方はご興味あるかと思いますが、9月30日(水)に大日本絵画から
この項目お読みの方はご興味あるかと思いますが、9月30日(水)に大日本絵画から
「F.S.S. EXQUISITE SCULPTURES」(モデルグラフィックス編集部・A4判 128ページ・税込み4950円)という模型の本が発売されます!永野先生の対談記事もあるようです!
翌日10月1日(木)発売「F.S.S. EPISODES of 40th MEMORIAL」(A4変形判180頁・税込み3630円)共々楽しみですね!

コメント
どうもこんばんは。コメントありがとうございます。
私は元の冊子をもともと持っていないので確認のしようがないのですが、今回新しく付け足された井上伸一郎さんの前書きには当時の本にはバーコードがなかったと書かれています。
今のようにバーコード(JANコードとISBN)二段組が書籍裏表紙に付随するようになったのは1990年頃からだということなので、バーコードがない→ISBNもないのだと思っていました。
ISBNの番号自体はあったのですね。ご指摘どうもありがとうございました。このお返事のあとで訂正させて頂きます。