ファイブスター物語16巻ネタバレ付き感想(後)~せめて年表書き換えればいいのに、の巻


  ここからはファイブスター物語16巻ネタバレ付き感想後編となっております。一応毎月ニュータイプを読んでいらっしゃる読者むけ?ということになっていますが…勿論そうでない方でも全然OKです!良かったらどうぞ。
 前編については下記リンク参照してください。ニュータイプ11月号のネタバレ付き感想もアップしたのでこちらも良かったら。
 さて、本題の前に少し余談を。
 今日8日に出かけたときにあわせて、FSS16巻の発売にあわせて14日まで行われている大型ビジョン広告を観に行きました。
新宿・スタジオアルタ(30秒)

秋葉原・ラジオ会館前(15秒)
 実は秋葉原も新宿もこの2つのビジョンのすぐ近くでも広告を流しているのですけども、動画を撮ろうとすると他の動画広告の音声が邪魔したり、あまりに小さかったりしたので私はこの2つだけご紹介します。(両箇所とも距離は近いですが2つのビジョンが連動したりはしないみたいですね)
 新宿のビジョンはさすがスタジオアルタだからか大きくて綺麗なのですけども、(2巻140頁のコーラス王朝の首都ヤースの様子をいつも思い出してしまいます。)そのすぐ近所で最近話題の猫が飛び出す「新宿クロスビジョン」があるため、今回の広告は川村万梨阿さんの音声が入るのですがどうしてもそちらの音も入ってしまうため、気になる方は気になるのではないかと思います。
 そして新宿は広告の出る間隔がとても長いようで、30分位かかりました。(秋葉原は15分くらいでした)この週末などご覧になる方は、どうぞ日陰など涼しいところを探して御覧くださいね!
 私は14巻からデジタルサイネージなどの広告を見に行って撮影したりしていますけども、(下手なのはこの時以外しないからでごめんなさいね。)今回の撮影が待ち時間が長くて実は一番大変でした。
 個人的には電子公告面白いとも思いますけども、今回メジャーどころの場所を使った割に露出が少なかったこともあり、16巻の表紙画像を全面に出したようなインパクトを重視した広告はできないのかな、と新宿駅の某大人気漫画の長大な広告を眺めながら気になったりもしました。

 さてこんなところでスペースを確保出来たしょうか。
 ではファイブスター物語16巻ネタバレ付き感想の後半と行きたいと思います。

 正直なところを綴っていきます、表紙と裏表紙を見た時は滅茶苦茶ワクワクしたものです。
(ところで裏表紙のマークって今回なんでしょう?ミラージュの華十字が下に来ているので螺旋の十字のリニューアル版?それともモナーク・セイクレットの新マーク?と未だ悩んでおります。そのうち分かるかとも思うのですが…。)
 読み終わって「嗚呼まとめて読んだほうがこのお話はあれやこれや次々と矢継ぎ早に登場する多彩なキャラクターへの楽しさがしっかり味わえるな」とは思ったものの…。

 自分はオペラ(FSSのクリント・ツヴィンゲンの技ではなく歌劇の方です)位しか該当するものが浮かんでこないのですけども、オペラって3時間は平気で予定されてたりと時間がとても長い割に…作曲された当時の娯楽ってこんなものなのかも知れないんですけども、時折なんじゃそりゃ?という展開があったりするんですよ。
 それまでの登場人物の機知は細やかに(美しい音楽を伴って)表現されているのに、起承転結もへったくれもないといいますか…。
「どうして突然この人は(例えば大変憎かったり恨みを抱くようなことをされているのに)主人公を許すの?」とか「なんでこの展開でめでたしめでたしになるの?」とかそういった類の話です。
 ファイブスター物語では…年表という型が存在しながら、物語はいつだって謎に満ちており、展開が先に示されたり過去と未来が行ったり来たりしているんですけども、そんなオペラのような疑問が起こったことは今まで殆どなかったものですから…。

 そういった意味では今回いくつかやや強引ではないかと感じたことが個人的疑問として残ってしまいました。
 例えば…ミス・マドラが突然頭痛で倒れて、しかもまた突然に起きて目覚めたら人格融合されているとか(東の君のおしおきの結果なんですか?という感じにも取れなくないのですけども、どちらかというとカリギュラの活躍を見せたいがためにその間は倒れてもらっているみたいにも見えます💦)
 DESIGNS2で懐園剣の正体はビュランコートと書いておきながら…いや、ショウメ争奪戦では実際にビュランコート登場していますけども、懐園剣の要素として天照が作ったりプラネタリ・ウェポンの話が出てきてしまって一体どこにビュランコート分を感じるべきなのかわからない、ところとか。(何も考えなしのところ、ではないですよね??)
 一応物語内で説明はされているんですけどもどこか強引さも感じてしまうのです。
 ビュランコートが登場する度に姿を変えるとか、今回は竜の姿である(これは一種、以前のFSSにおける大きなモチーフであったドラゴンとの決別でもあるように感じました。)というのは面白いんですけどね…。
 どうしてラキシスにそんな強い存在が協力して、彼女の服のあちこちに収まっているの?とかイマイチわからないんですよね…好々爺みたいなしゃべりなのも含めわからない。
 マンティコアやクフィル・インペリューンはもうそれこそ1巻前から出現を予告されている存在なのでFSSファンにとっては(未登場でも、喋らなくても)おなじみの存在なんですけどね…。

 そういった感じの、「これはそのうち(冴えない読者でもある私でも)こういった理由でそうしているとか、そういった結果になったのだと分かるんですか?わからないまま物語が進んじゃうんですか?」的な説明が物語以外でも見られていて、例えばマウザー教授の説明とか…嗚呼やっぱりマウザーさんAKD行っちゃうのか…(長年のへっぽこ予想が外れてしょんぼり😰)なんですけども、突然「彼ら元カギリュラのメンバーは長きに渡り絶対的に忠誠を誓える者を求めていたようだ」(引用、原文ママです。目立つ頁なのでこういったミスも見つけてほしかったけど💧)と言われても…今までそんな描写あったっけ?となってしまうのです。
 いやラキシスに魅力を感じて気まぐれでミラージュ入り決めた…の方がまだすんなり腑に落ちたかも知れません。そうはいかなかったのでしょうか。
 DESIGNS4の「4100年までの悪役」からの説明からは完全に外れそうでとても残念なのですが。それは変更だということで仕方ないと思ってます。

 巻末の零零(ゼロゼロ)達F1ファティマの説明などもそうで…零零はDESIGNS6からクリアランスが変わっておりますけども、この時の母レレイスホトの説明からして、ひょっとしたらこのF1ファティマと零零の話は当初違っていたのではないかとF1ファティマ達が連載時に登場した時からから疑っているのですけども(いや変更がある事自体は別に構わないのです。一応お断りしておきます)ミラージュナンバー50番台ってそういった記号で区切ると50番から59番まで10人しかいないはず。
 でもF1ファティマ達の総数は物凄く多そうなのに…彼女たち全員にミラージュ騎士ナンバー50番台を与えているということは、508番とか、あるいは50-3番とかつけるんですか?と変な感覚を覚えてしまいます。
 その辺りは本当、そのうち分かるのかな…。
 
 その中でも、今回16巻で私が抱いた最大の謎は、「モナーク・セイクレットが止まるのが7777年である」ということだったりします。
 え、誤植??と最初思ったほどでしたけども見返したら2箇所に書いてあるので、多分今回からこうなったのでしょう。
 天照が連れ出しウィルとともに去った人たちをも記録し追いかけるのか、ジョーカーに残った人たちだけで行われるのかは不明ですけども。(でもクラウン銀河だけ、と書いてあるから途中でウィル組の人は記録できなくなるのか?)
 そして今回新たに起こされたモナーク・セイクレットの説明も…さっぱり分からないのは自分に学がないからであり仕方がないのですけども…。
「これだけは直してほしかったなぁ!!巻末の年表は4100年にモナーク・セイクレットが止まったままになっているんですよ!!」

 これはアスタローテことレディ・スペクター(だけじゃないかもですが、とりあえずヴィーキュル側の女王蜂的な人たち)の動きと関係があるのかも知れませんけども、10巻からジョーカー太陽星団最大の謎として君臨し、13巻の巻末年表から新たに4100年の出来事として書き加えられたモナーク・セイクレットに纏わる一文。
 物語の最大のミステリーについて何かが変わったのであれば、そこは訂正しておくべきではないのでしょうか?
 
 そんな感じでファイブスター物語16巻ネタバレ付き感想、前編とはカラーがガラリと変わってしまいました。
 いや、まとめて「ショウメ争奪戦」を眺めて読めば面白かったんですよ。
 連載の時は次はあの人!次はこのキャラ!みたいなパワーゲージ上昇ばかり見なくてはならないような展開が続いてちょっとえー…となりました。
 なんだかどれもとても美味しいよと言われても違う種類のラーメンばかりが出てくるような展開に不安を覚えた時もありましたけども、まとめて読めば豪速球の投げあいみたいですし。オペラ同様に捉えれば「歌が美しければ物語は二の次、最終的に大勢が拍手してくれれば良い」のかもしれません。
 ただ、物語の根幹が変わったのであれば、そこは直しておきましょうよ…という辛さが残った読後の感想となったことはお伝えしておきます。


コメント

通りすがりのFSSファン さんのコメント…

マドラの人格融合なんですが、
超帝国剣聖の血縁にプロミネンスがリブートされて半覚醒、
その影響でマドラの性格が形成される。
加えて星団歴の剣聖として力が発現。

このままだと制御不能で危険なので、
フンフトがスパークの人格を引き出す。

ヴィーキュルとの遭遇で極めて危険な状況になり、
・プロミネンスとして完全覚醒すると超帝国剣聖として互角に戦える。
 但し制御不能(詩女もナ・イ・ンも不在)でとても危険。
・マドラは星団歴の剣聖だから互角に戦うのは厳しい。情緒も不安定。
・スパークだと戦うのは厳しいが情緒は比較的安定している。

上記の葛藤が頭の中で行われ頭痛となり、
結論としてマドラにスパークの安定した情緒、
プロミネンスの超帝国剣聖の力を融合することになったのかなーと。

その後の超帝国剣聖としての戦いぶりだと、
GTMと生身で戦えるよなーと納得の暴れっぷりでしたね。

懐園剣は確かに遊星兵器の印象が強すぎて、
ビュランコート分が薄いですね。

怒涛の展開で全然気づきませんでした。
チークさん、スゴイ。
チーク さんの投稿…
通りすがりのFSSファン様

再びこちらにもありがとうございます。
そうか、あの格好しているけどもカリギュラと遭遇した時の最初の彼女の中身はスパークなんですよね。時折キャピキャピマドラが顔を出したりしてラキシスが戸惑ってましたけども、二重三重で済まない位彼女の人格が入り乱れているうちに頭痛で統合といった感じなんでしょうか…。一度(今のマキシのように)狂気に走った彼女も見てみたかったのですが…あ、それがデコースさんとの逢瀬になるわけなのかな^^;

 ビュランコートの件はDESIGNS2で相当期待しすぎていたのかなとも思います。でも正直、(出てくるのは全然OKですけども)懐園剣の構成要素という部分はいっそ抜いてしまっても懐園剣全然成立しちゃいそうなのがなぁ…という気分が強いですね。

 ブログ書いた後DESIGNS1読み返したらレディ・スペクターのキャラクター解説も全然違いましたし(宇宙人ではなくてあれだと異世界人ですよね。似てるのかもしれませんけども…恐らく3巻でカーレル・クリサリスと出てきているものは没か?)
 今回コメント欄であるのであえてお話してしまえば「副読本のキャラクター解説が、比較的新しいものであっても今後はあまりあてにならなくなってしまった」ことにあるのかも知れません。
通りすがりのFSSファン さんのコメント…

チークさん

お忙しい中、返信ありがとうございます。

よく考えたらレディ・スペクターはキャラくターズ1、
ヴィクトリーはキャラくターズ2には登場していたの、
やっと本編に登場とか、FSS以外ではあり得ないな。
(ヴィクトリーはDESIGNS1にはいないけど)

んでレディ・スペクター、異星人と偽ってウィルに合流したとか思ったり。
ヴィーキュルというと色々と差し障りがありまのでね。

カーレルとの絡みも是非、描いて欲しいですね。
チーク さんの投稿…
通りすがりのFSSファン様

いえいえ、こちらこそ大変ありがとうございます。
あのカーレル・クリサリスのコマ、ちょっとロマンスめいていて私は好きなんですけどね…出来たら実現してほしいんですが。
キャラクターズは昔私も持っていたので、去年所沢で2の表紙セル画を見た時は嬉しかったです。
ただ今回の物語の感じだと、バクスチュアルはどういう役割になったのか気になりますね。(確か当初はヴィクトリー、レディ・スペクターのAFだったと思うのですすが)

ヴィーキュルの2人がミラージュ入りしたとしたらどんなにはやくてもスタント遊星攻防戦の後だと思うのですが、それだとカラミティ爆発がすぐ来ちゃうので実際の所は一体いつ頃なんでしょうね。バフォメートことヴィクトリーとラキシスの出会いも含めて時系列がごちゃまぜになりそうですけども、きっと何かご縁のある物語が7777の前にあるんでしょうね…。
ボスやんファン さんのコメント…
> 「これだけは直してほしかったなぁ!!巻末の年表は4100年にモナーク・セイクレットが止まったままになっているんですよ!!」

これはチークさんの誤解でしょう。
こう書くと、私はそうは思わない!とお怒りになるかも知れませんが、
こういう見方もある、という事で書いておきます。

巻末年表の該当箇所は「4100」ではなく、「4100〜」となっています。

これは要するに、4100年にモナークが止まるのではなく、
4100年以降のどこかで「モナークは沈黙し、アスタローテは星団記録を止める」という表記です。
なので4100年以降のどこかである7777年も含まれます。
だから年表は訂正されていないし、その必要もないんです。

こう書くと、いやその後ろに太陽暦(18000〜)や、
ラキシス外伝(5899〜7777)がある、と言われるかもしれませんが、
それは年表に書いてある通り7777より後である18000年(太陽暦)と、
「ラキシスが記録している星団暦に合わせた年代」であって、ジョーカー星団の記録ではないんです。

要するに太陽暦とラキシス外伝は「ジョーカー星団暦」ではないんですよ。
ですので、年表の記述は別に今のままで何も間違っていません。
と、自分は受け取っています。

勿論もっと親切にジョーカー星団暦の最後の部分に、
7777 モナークが沈黙し、星団暦の記録を止める、と書き足すのもありかもしれません。

しかし作者としては、ジョーカー星団とは時間の進み方が違うラキシス外伝の最後の記述である、
7777 5番目の太陽が出現〜、という記述を年表の最後にしたいと思われます。
だから星団暦の方に7777の項目を作りたくはないんでしょう。

要するに設定変更や記述ミスではなく、読者の受け取り方の問題です。
チーク さんの投稿…
ボスやんファン 様
どうもはじめまして。コメントどうもありがとうございます。
そして、「読まれないブログの更に目立たないコメント欄」に時間をかけて書いてくださったことを申し訳なく思います…。
自分はいつも目を通してお返事していますけども、もしかしたらもっと読まれるようなサイトやSNS,youtubeのコメント欄にFSSの良さをお伝えしたほうが良かったのではないか、と思ったのが第一印象です。バズることとは無縁のこのブログですので、その点まずお許しください。

そしてボスやんファン様がコメント内で結論づけていらっしゃるようなので「私が誤解している」とお思いになっていただいて全く構わないと思います。
私としては単行本を読んだ時点での印象をそのまま書いている「感想」でしかありませんから、その印象もコメントを読んだ後でもそのままであるという感じです。(4100年以後という記述が7777年と似たようなものであると解釈するのは自分には難しいです。)
あくまでこのブログはいちファンの思うことを綴っているだけの内容ですので、読者同士の解釈違いはそのままになります。

私の印象がもしも変わっていくとすれば、今後の永野先生の物語の進行で(副読本などの説明でも構いませんが)「ああ、あの年表はなるほどそういうことだったのね」となる時が唯一その瞬間かと思います。ただ、物語ラストに大いに関係する話ですのでそれはいつのときか分かりませんけども…。
その点はどうぞご容赦いただきたいと思います。

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