~へっぽこからのお知らせ~

◯11月22日(水)1810分~TOHOシネマズ赤池(愛知県。名古屋の方は地下鉄鶴舞線でどうぞゴティックメードの再上映が一回限りであります。新しい施設オープン前でかなり直前ですがご興味ある方是非とも足を運んでみて下さい!

◯配布物Fughetta.シリーズ3冊について。バックナンバーに関してはお申込みを締め切らせていただきました。今迄お申し込み頂いた皆様どうもありがとうございました。
最新号3に限り、年末まで郵送も受け付けます。お問い合わせフォームにてご住所、お名前、お誕生日(要年齢確認のため)お知らせくだささい。
※尚配布物に記載したコラムについてはブログ公開予定はございませんのでよろしくお願いいたします。

星降りの夜(6)

今まで見たことのない輝きの前に、つい二人ともはしゃいでしまったが、流星群は、時折その残像を残しつつも、あっという間に二人の前から消えてしまい、またしても夜空は静寂を取り戻してしまうのだった。
「幾つもあったね。流れ星。全部は無理だと思うけど、何か一つくらい願いはこめたかい?」
「ええ。とりあえず・・・」
またしても私が先に答えなければならないのか、という憤りのようなものもほんのちょっとだけ感じつつも、ウリクルは今度の願いも彼女から先に口にした。
「またマスターと、こんな美しい星々が見れたら良いな、って」とはにかむように微笑んだ。
しかしそれは、言葉を聞いていたマスターの気まずい表情を目の当たりにして、何かいけなかっただろうか、という不安に駆られてしまったのだった。
「いや、ごめん、ウリクルはきっとまた平和が訪れますように、という類のお願いをするかと思っていたから・・・」
「僕も大体、同じ所を願ってしまったよ。」
それを聞いてウリクルはしまった!と焦りにも似た表情を浮かべるしかなく、せっかくの大いなるチャンスを失してしまった事に、「ごめんなさい・・・」とうなだれるしかなかったのだった。
「いや、平和じゃなければまたここには来れないだろうし。良いんじゃないかな。」
これは単なる俗信だと一言で済んでしまうのかも知れないのに、ウリクルのなんとも真面目なガッカリ加減におかしさも覚えつつも、少し何かが軽くなったような、そんな気分が心から嬉しく思えたのだった。
しかし支えてくれようとした彼女を立ち直らせなければならない。

「おいで。」
彼がウリクルに告げるのは、ひとことで充分だった。
そして彼女のか細い、でも血の通った温かさの詰まった身体を抱きしめ、耳元ではこう話しかけるのだった。
「あんまり星が綺麗だったから、お互いそう思ってしまったんだよ。同じなら想いは倍さ。だから気にしない気にしない。」
これは私への励ましなのか、あるいは本気なのか、そこまではよく分からなかったけれども、ウリクルにはその言葉が、マスターのその想いが、自分を立しまた支えられているのだと、改めて思い起こし、先程の流れ星にも似た、一滴の涙を流すのだった。
それはどうしようもない、どうしようもないでは済まないのに、想いを抱えながら、護り貫きたいヒトのぬくもりだった。


その3

二人の願いを、星は覚えてくれていたらしい。

4071年、・・・あれから千年後、惑星アドラーのバストーニュでは、再び流星群が夜のキャンプを包み込んでいた。
「ラベル、起きて!星が凄いのよ!」
テントを外側から蹴飛ばし勇ましく吼えるいつもの声がする。
「え・・・何、ディジナ、急用なの?」
ディジナと呼ばれた少女が勢い良くテントの一部を捲り上げると、まだ学生のような一人ののんびりとした風情の若者が眠そうに目をこすりつつ、ディジナの黒く長い髪をぼんやり見つめながら欠伸をした。
「だから星が凄いんだって、凄い数の流れ星なのよ。」
「へえ、それって"星降りの夜"だから?」
「何それ?」
訝しげに目の前の若者を見つめるディジナがそこにいた。
青年の名前はラベル・ジューダ。だけどその名は真実ではなく、本当の名前はコーラス6世。
まだ真相を巡る旅は始まったばかりだが・・・

「何か、その日に流れ星を見たら、願いが叶うとか何とか。」
「それなら尚の事見に行かなきゃ!ほら、行くわよ!」
ディジナに無理やり連れて行かれるラベル・・・いや、コーラスと彼女は、今度は何を星に願うのだろうか。
それはまだ、後のお話。

おしまい


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