へっぽこからのお知らせ(2/16)

◯ファイブスター物語14巻を「2年半ぶり、久しぶり」にとって満喫し、検索かなにかでフッといらしたそこのアナタ!単行本と同時発売のニュータイプ3月号は是非ともお買い求め下さい!!
話の続きが読めますよ…今回ならばいきなり途中だって大丈夫、読んでも続きが待ち遠しくなるだけだから!!!(オイ^^;)
◯また、25日まで有隣堂 横浜駅西口コミック王国にてFSS14巻記念展示を。3月1日~14日まで喜久屋書店 漫画館 京都店でも同様の展示が行われ、ボークスによって立体化されたカイゼリンや永野先生の直筆絵サイン含むイラスト展示があります!お近くの方是非御覧くださいね!
また今月いっぱいまで新宿駅東口(改札外・B11付近)にてFSSデジタルサイネージの広告も流れておりますのでご注目下さい!

ささやかな最大権力(9)

副騎士団長と、騒動に巻き込まれた─渦中に投げ込まれたのはこちらかも知れないけど─先輩がハミルの前から去ってから、彼は再び静寂を迎えた国王の部屋の警備を続けていた。
しかしながら、どういう訳だかどこからともなくセンパイは再び現れ、ハミルの元に舞い戻ってきてしまったのだった。
今度はさっきと違って小声で話しかけるようになったものの、その顔には疑念と言う文字が大きく書き込まれて。
「ハミル。さっきお前、陛下が頭痛だとか体調不良だなんて、一つも言っていないよな。」
ハミルは首を横にふり、強調するように返答した。
「・・・聞いていません。」
「副団長は、陛下の外遊に同行していたよな。」
「・・・そのはずです。」
ハミルはそう答えてから、先輩に恐る恐る尋ねるのだった。
「センパイ、・・・あの部屋で、一体何が起きているんですか?」
「・・・?お前・・・。」
お互いが顔を見合わせて、お互いが同じことを思っていると感じたのだけども、それが何なのか、二人とも言えずにいたのだった・・・。


部屋の外にいる二人の予測が当たったかどうかは知る由もなかったけれども、広大な王の自室を隔てた濡れ縁では、ウリクルの膝上で横になっていたコーラスが、不意に震えを頭部に感じ、彼女の曇ったアメジストの瞳を見やっていたのだった。
「マスター、すみませんでした。・・・全然、気がつきませんでした。」
うなだれている彼女の表情は、こちらからはむしろ良く見通せるものの、今にも泣き出しそうに見えた。
「ウリクルが謝る事はないよ。四六時中一緒にいるわけじゃないし。むしろそんな事の方がめっきり少ないんだから。」
コーラスは何とかウリクルの気分を変えさせようと、言葉を続けた。
「でも、だからと言う訳じゃないけど・・・今日のことは許して欲しいんだ。下手な嘘をついて、僕も疲れていたのかな。本当に君とお茶して話がしたかっただけなんだ。もう君にも他の者にも迷惑をかけないようにするから。」
しかしそのコーラスの試みが上手く行ったとは言えなかった。
彼の額に、一滴の涙が落ちてきたのだったから。

「マスター、私、解ってあげられなかった・・・」
「いいんだよ、ウリクル。」
ポロポロとこぼれ行く涙の雨に驚きコーラスが起き上がろうとして、彼が不意に強い力を受けたのはそのときだった。
「マスター、ごめんなさい、ごめんなさい・・・」
聞こえて来るウリクルの声は詰まらせた涙音だったけれど、コーラスにはそれ以上のことは分からなかった。
彼は白くか細い腕に引き寄せられて、自分が胸元で抱きしめられている事に気がついたのは、彼女が着ている制服の朱色線が、ぼんやりと見えたからだった。

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